江口さん,
こういうときは,黄龍祥先生が唱えている「経脈穴」説も,考えてみましょう。
「経脈穴」説とは,
むかしむかしのこと,あるところを刺激すると,遠いところの疼痛・疾病がよくなった。
その時,確実に認識されたのは,ツボと疾病・疼痛部の二カ所のみでした。
その刺激部位=ツボと疾病・疼痛部を線で結んでみた。
これが経脈です。
刺激部位=ツボは,手足の三陰三陽で命名された。
ツボが先,経脈は後と考えます。経脈は,仮想の線です。
一般に,馬王堆から出土した十一脈(『足臂十一脈』『陰陽十一脈』)には経脈名しかないので,経脈が先,後から経穴が発見された,と考えられていますが。
黄龍祥説によれば,初期の経脈名=治療穴名で,その場所は原穴付近にある。
そこで,『鍼灸甲乙経』に掲載されている原穴付近の穴と,『霊枢』雑病(26)に書いてある,各経脈名にある疾病・病名を比較する。
ぜひ『霊枢』雑病(26)と『鍼灸甲乙経』に掲載されている原穴の主治病証の対応表を作成して,研究なさってください。
それでこれに類似性が見いだせるのであれば,経脈名=経脈穴=各経の原穴説に根拠があることになります。
というより,『鍼灸甲乙経』の三部を構成している,その一部である『明堂経』の著者が『霊枢』雑病(26)を参考にして,経穴の主治症を書いているか否かが,わかります。
結果の発表を楽しみにしています。
2018年12月30日日曜日
川原 秀城著『数と易の中国思想史 術数学とは何か』
http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=100879
本書の一番最後にある論文「術数的思考と中国医学」は,『内経』1996年3月号(No.87)に掲載された,20年以上も前に書かれたモノ。
https://plaza.umin.ac.jp/~daikei/shiryo/daikeishi.html
この『内経』誌の前号,No.86には,石田秀実先生の「伝統医学の形成期をどうとらえなおすか」が掲載されている。
そのまた前の号No.85には,『現代語訳 黄帝内経』の訳者のひとりでもある藤山和子先生の「『黄帝内經素問』の寸口診について」が掲載されている。
これらに関心があれば,
https://plaza.umin.ac.jp/~daikei/shiryo/daikeishi.html
「データDVDの販売
内経誌の創刊号から200号までをPDFファイルにしてDVDに収めました。
会員限定の販売となります。
事務局へお申し込みください。」
ということで,入手閲読可能です。
本書の一番最後にある論文「術数的思考と中国医学」は,『内経』1996年3月号(No.87)に掲載された,20年以上も前に書かれたモノ。
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この『内経』誌の前号,No.86には,石田秀実先生の「伝統医学の形成期をどうとらえなおすか」が掲載されている。
そのまた前の号No.85には,『現代語訳 黄帝内経』の訳者のひとりでもある藤山和子先生の「『黄帝内經素問』の寸口診について」が掲載されている。
これらに関心があれば,
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ということで,入手閲読可能です。
季刊内經 No.213 2018年冬号
2018年12月16日日曜日
粗読講座 霊枢雑病二十六(担当:江口)
・経脈名は明示されているがそのどこを取ればよいかわからない。
・その経脈を選んだ根拠もよくわからない
・甲乙との表記ゆれが致命的
・渋江氏の『霊枢講義』は大変参考になった
・神麹斎『霊枢概要』がおもしろかった
・その経脈を選んだ根拠もよくわからない
・甲乙との表記ゆれが致命的
・渋江氏の『霊枢講義』は大変参考になった
・神麹斎『霊枢概要』がおもしろかった
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