江口さん,
こういうときは,黄龍祥先生が唱えている「経脈穴」説も,考えてみましょう。
「経脈穴」説とは,
むかしむかしのこと,あるところを刺激すると,遠いところの疼痛・疾病がよくなった。
その時,確実に認識されたのは,ツボと疾病・疼痛部の二カ所のみでした。
その刺激部位=ツボと疾病・疼痛部を線で結んでみた。
これが経脈です。
刺激部位=ツボは,手足の三陰三陽で命名された。
ツボが先,経脈は後と考えます。経脈は,仮想の線です。
一般に,馬王堆から出土した十一脈(『足臂十一脈』『陰陽十一脈』)には経脈名しかないので,経脈が先,後から経穴が発見された,と考えられていますが。
黄龍祥説によれば,初期の経脈名=治療穴名で,その場所は原穴付近にある。
そこで,『鍼灸甲乙経』に掲載されている原穴付近の穴と,『霊枢』雑病(26)に書いてある,各経脈名にある疾病・病名を比較する。
ぜひ『霊枢』雑病(26)と『鍼灸甲乙経』に掲載されている原穴の主治病証の対応表を作成して,研究なさってください。
それでこれに類似性が見いだせるのであれば,経脈名=経脈穴=各経の原穴説に根拠があることになります。
というより,『鍼灸甲乙経』の三部を構成している,その一部である『明堂経』の著者が『霊枢』雑病(26)を参考にして,経穴の主治症を書いているか否かが,わかります。
結果の発表を楽しみにしています。
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