2010年5月26日水曜日

新新校正の増刷

『黄帝内経太素新新校正』を増刷します。
6月の初めには出来上がる予定です。
修訂再版と銘打っています。

修訂にともなって,若干ページが増えましたが,
頒価 4000円 は,据え置きです。

1 件のコメント:

  1. 仁和寺本『太素』には,「脩」なのか「循」なのか決め難い文字がある。理屈の上で,右下が月であり,右上の部分が四画なら「脩」と,言ってはみたけれど,実のところ,「循」と読まざるを得ない箇所でも,多くは同じ形である。
    だから,巻二・順養の「夫治民與治自,治彼與治此,治小與治大,治國與治家,未有逆而能治者也,夫唯順而已矣。」楊上善注「人之與己、彼此、小大、家國八者,守之取全,脩之取美,須順道德陰陽物理,故順之者吉,逆之者凶,斯乃天之道。」の「脩」は,『老子』五十四章の「修之於身,其德乃真;修之於家,其德乃餘;修之於鄉,其德乃長;修之於國,其德乃豐;修之於天下,其德乃普。」との関わりを感じたからであり,巻二十一・九針要解「所以察其目者,五藏使五色循明,循明則聲章,聲章者,言聲與生平異。」の「脩」は,「修明」は小型の漢和辞典にも載るのに,「循明」は『漢語大詞典』にも見えない,ということである。実は,『淮南子』詮言訓の「道術之可修明矣」について,清の孫詒譲の説に「修」は「循」と為すべしとあるのだけれど,それは「道術を循守すべきことは明らかである」が正しいと言うのであって,「循明」の用例にはならないだろう,ということ。

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