2018年3月18日日曜日

2018.3.18 粗読講座(『霊枢』五十營・營氣)担当:中野


五十營第十五 營氣第十六

 

・五十營篇の前半は人体を占星術の数字にあてはめている。後半は呼吸数を基に営気のめぐり方を計算している。ただし、各所に計算のズレがある。

・28脈=12経脈×2+任督+男は陽蹻・女は陰蹻(脉度篇より)

・五十という数字が珍しい。どこから来たのか?

・経脈を巡らせているのは、心の拍動ではなく呼吸である。呼吸→拍動。

 

・営気篇、営気が人体をめぐる経脈の順番。

・順番は経脈篇と同じだが、任督が加わる。

・呼吸と導引・気功との関係は?

3 件のコメント:

  1. 五十は、水下ること百刻みの半分。どうして水時計が百刻みであるのか、どうしてそういう時間の表現が廃れたのか、は知らない。

    ここでいう経脈は、針灸による遠隔部治療を可能とする、謎のケーブルのことではなく、全身を営養する輸送路のことだと思う。輸送は、循り還ってくる必要がある。その輸送をうながすのは、肺であって、心ではない。それゆえに(経)脈の循環は穀物が胃に入り、これを肺に伝えて始まる、という。

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  2. 僕が今回改めて面白く思ったのが、「経脈を巡らせているのは、心の拍動ではなく呼吸である」ということです。心の拍動にその役割を与えていない、むしろ呼吸を原動力とした経脉輸送の結果として拍動がある、ということがうかがえます。そして結果としての拍動だからこそ脈診が成り立つのかもしれません。
    なぜ百刻の「半分」の五十が採用されたのかがわかりませんでした。衛気で五十、営気で五十、合わせて百なのでしょうか。

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  3. 肺の呼吸が,経脈を巡らせる,というのは黄氏の『大綱』にもあったような。
    百の半分で五十というのは,昼に五十,夜に五十でしょう。それにしても,時に関する数字は六あるいは十二と思っていたけれど(たまに四,たとえば四季とか),五というのも有るみたい。長夏を入れて(だったかな)五季で「それぞれ」七十三日。こういうのはむしろ米谷さんが得意だろう。

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