2019年2月22日金曜日

江戸時代の医師の名前に「玄」が多い理由

小林健二先生が作成した『日本医家伝記事典』「日本医譜人名索引」によれば,『日本医譜』に掲載された名前の冒頭に来る文字は「玄と宗がダントツ」。
(人名、名、字、号、称、一作にあたる5,657項目調査による。)

玄=253。宗=228。元=148。以下省略。
2字目に来るのは,庵=257。安=102。山=97。以下省略。

単なる想像だが,「玄」が一番多いのは,曲直瀬玄朔(1549--1631)の影響が大きいのではないか。
その門人には「玄」がつくひとが多い。
それにあやかって,医師の名として「玄」字が多く選択されたのではないか。

また「元」字も「玄」に,音も意味も通じる。
(馬元台=馬玄台。『赤水元珠』=『赤水玄珠』。)

なお,『日本医家伝記事典』は,日本内経医学会にて購入可能です。

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