2015年11月25日水曜日

『漢方の臨床』11月号

『経穴彙解』にみられる「奇穴」について……
という論文が掲載されている。
たぶん,使った『経穴彙解』の刷りが悪いのであろう。
『醫學綱目』の省略表記が「醫網」に見えたり,「木腎」という病名が「水腎」と読めたり,意味からして「傳」であるはずが「傅」に翻字されていたり,「甚良。蓋是奪命穴也」とあるべきなのが,句点がなく,「甚良蓋之奪命穴也」となっていたりする。
翻字するに際して,意味が考慮の外にあるようだ。
『東医宝鑑』も立派な二種類を使っているのだから,『経穴彙解』も念を入れて,『鍼灸医学典籍大系』本も参照したら,もう少し正しく文字が入力できたのではないか,と思う。残念。

さて,この論文,漢字の選択が意味不明です。旧字と常用漢字が意図的と思えるほど,混在している。
場所によって「醫學」とあったり「医学」とあったり,「經」だったり「経」だったりする。
ひいき目に見ても,原文に近いかたちの漢字を選んだとも,思えない。

『漢方の臨床』の投稿規定には,文字遣いについての規定がない。
そのゆるさが,いいところなのかも知れませんが,読みやすさの面からも,検討してほしいと思います。
編集長殿。

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