二 中風(ちゅうぶう)門 かぜにあたる
△夫(それ)中風(ちゅうぶう)の證(しょう)に於(おけ)る劉河間は火(ひ)を主(しゅ)とし、東垣は気(き)
四ウラ
を主とし、丹渓は湿を主とす。後世(こうせい)に至(いたり)て種々(いろいろ)の論辨ありといへども、今(いま)これを載(のせ)て益なし。故(ゆえ)に略す。脉は大法浮沈なるものは吉(きつ)なり。急疾(キュウシツ/はやきはやく)にして大数(タイサク/はやく)なるは、凶(あし)し。
○中風(ちゅうぶう)寒(かん)を夾(さしはさ)むときは、浮遅(フチ/うかみおそく)を帯(おぶる)ぞ。暑(しょ)を夾(はさむ)ときは、脉虚す。湿を夾(さしはさ)むときは、脉浮(フ/うかむ)にして濇(ショク/しぶる)なり。
○卒中にて言(もの)いわず、肉痺(しび)れて人事を知(しら)ざるには、神道の穴に灸すること三百壮(ひ)すれば、立(たち)どころに差(いゆ)べし。
〔『鍼灸經驗方』「卒惡風不語肉痺不知人:神道在第五椎節下間、俛而取之、灸三百壯、立差」。〕
○遍身(そうみ)麻(しび)れ語(もの)言(いう)ことかなはず、口眼(くちめ)斜(ゆが)み喎(ひき)つりなどするには、間使・大迎(たいけい)・三里・承漿・合谷等(とう)に灸すること二十一壮(ひ)づつ十五日を約(やく)して治(ぢす)べし。
〔『鍼灸經驗方』「口眼喎斜:合谷・地倉・承漿・大迎・下三里・間使、灸三七壯」。〕
○遍身(そうみ)痒くして虫の行(はう)がごとく、但(ただ)怏々(こころわろ)く忍びがたく、或(あるい)は呵(あく)び嚔(はなひ)り
五オモテ
眼口(めくち)斜(ゆが)む等(とう)には、合谷・三陰交・曲池・神門(じんもん)に針入(いる)ること七部、而(しこう)して後(のち)肘の尖(とがり)に灸すること七壯(ななひ)、神効あり。
〔「怏」字、原文「快」に作る。意味から「怏」とした。九 積聚門も参照。「部」字は「分」が正しい(あるいは、かなと認識して「ぶ」と表記すべきか)と思われるが、ひとまずかえないでおく。以下、おなじ。 「而」のふりがな原文は「しかふう」か「しかつう」。/『鍼灸經驗方』「遍身痒如蟲行、不可忍:肘尖七壯。曲池・神門鍼。合谷・三陰交」。〕
○言舌(ごんぜつ)蹇渋(もとらず)して半身遂(かな)はず、或(あるい)は左右ともに癱瘓(ナンカン/なえ)し、久しく愈(いえ)ざるには、委中の穴に三稜針を入(いる)ること二部。悪血数升を出(いだ)して治(ぢす)べし。若(もし)くは軽症のものには、風市(ふじ)・絶骨・三里・曲池・肩井・列缺・委中等(とう)に灸すること、毎日五十壮(ひ)づつ、七十日を約(やく)して治(ぢす)ること神効(しんこう)あり。
〔癱瘓:本来の音は「タンタン」。 /『鍼灸經驗方』「言語蹇澁、半身不遂:百會……肩井幷風市・下三里・絕骨・曲池・列缺・合谷・委中・太冲・照海・肝兪・支溝・間使……」〕
○中風(ちゅうふう)睛(め)を弔視(つりあげ)語言(ものいう)こと能(あた)はず、手足(てあし)屈伸(のびかがみ)ならざるには、脊(せ)の第二椎(ずい)と五椎(すい)との上に七壮(ひ)、艾炷(カイチュウ/もぐさ)の大(おおき)さ小(ちいさ)さ、棗(なつめ)の核(たね)の大さにして炷(すゆ)べし。神効あり。
〔「椎」字、原文「推」に作る。『鍼灸経験方』にしたがい、改める。以下、手偏と木偏の字は意味にしたがい、適宜改める。 /『鍼灸經驗方』「中風眼戴上、及不能語者:灸第二椎幷五椎之上、各七壯同灸。炷如半棗核大」。〕
△中風(ちゅうぶう)の証、内傷(ナイショウ/うちのそんじ)に因(よる)ものは、外(ほか)の風邪(ふうじゃ)にあらず。多(おおく)は労役(ロウエキ/ほねおり)
五ウラ
することの甚(はなはだ)しく而(して)、真気を虚(へら)し、或(あるい)は憂へ怒(いかる)ことの積(つん)で其(その)気を傷(やぶ)るもの、卒(にわか)に目(め)眩(くるめ)いて倒れ、手足癱(なえ)痺(しび)れ、眼口(めくち)喎(ひきつ)り斜(ゆが)み、舌(した)強(こわ)りて語言(ものいい)がたき等(とう)は、必(かならず)しも針術(しんじゅつ)を数(しば)々施(ほどこ)すべからず。反(かえっ)て其(その)精神(せいじん)を竭(つく)し、命期(メイキ/いのち)を促(はやむ)るに至る。慎むべし。また肩井・曲池・三里・絶骨・風市(ふじ)・列决〔ママ〕等(とう)は、中風(ちゅうぶう)の妙灸(みょうきゅう)穴といへども、虚証の中風(ちゅうぶう)には多く炷(すゆ)べからず。三七壮(ひ)を期(ご)とし、但(ただ)薬液(ヤクエキ/くすり)の中(うち)を補ひ気を益(まし)を見(み)とめ、或(あるい)は防風・羗活・天麻・半夏・木香等(とう)の内(うち)より順多(じゅんき)して、手足に真陽の回(めくる)を候(うかが)ひて後(のち)、多く針灸すべし。深く虚実を認(とめ)て施さざれば、害多し。慎(つつし)むべし。
〔順多:ふりがなによれば、「順氣」の誤字か。/認(とめ)て:とむ。さがしもとめる。尋・求。〕
2017年8月2日水曜日
2017年8月1日火曜日
仮名読十四経治方 〔翻字〕04
三オモテ
仮名読十四経治法(ちほう)巻之上
津山彪編次
一 鍼灸之(しんきゅうの)大意
内経(だいきょう)に曰く、大(おおい)に労(つかる)るを刺(さす)ことなく、飢(うえ)たるを刺(さす)ことなく、大飽(たいしょく)を刺(さす)ことなく、酔(えい)たるを刺(さす)ことなく、驚くを刺(さす)ことなく、怒(いか)る人を刺(さす)ことなし、と。又(また)曰く、形気(からだ)不足せるもの或(あるい)は久しく病(やみ)て虚損せるもの、若(も)し針(はり)を刺(さす)ときは、重(かさね)て其気(そのき)を竭(へらす)、と。又曰く、針入(いる)ること僅(わずか)に芒(のぎ)のごとくなれとも、気のいづること車軸(ぼう)のごとし、と。△是(これ)いわゆる針の瀉するありて補(おぎな)ひ無(なけ)ればなり。凡(およそ)灸をするには、平旦(よあけ)よりして午後(ひるすぎ)に及ぶときは、
三ウラ
穀気(こくき)虚乏(へり)たるゆゑに、大(おおい)に宜(よろ)し。須(すべ)からく日午(ひる)までに施(ほどこ)すべし。大概(おおむね)脉絡は細き線(いと)の若(ごと)くなれば、竹筯頭(やいとはし)をもつて炷(すゆ)べし。ただただ其脉(そのみゃく)に当(あて)て灸をすれは、亦(また)よく疾(やまい)を愈(いや)すべきなり。是(ここ)を以て四肢(てあし)には但(ただ)その風邪(ふうじゃ)を去(さる)なれば、灸多く炷(すゆ)べからず。七壮(ななひ)より五十壮(ごじゅうひ)までにして止(やむ)べし。年(とし)の数(かず)に随ふて過(すぐ)ることを得ざるなり。然(しか)れども臍(へそ)の下(しも)の久冷(キュウレイ/ひえ)疝瘕(せんき)気塊(きかい)積気(しゃくき)の証(しょう)には、艾炷(もぐさ)の大(おおい)なるほど宜(よろ)し。故(かるか)ゆへに腹脊(はらせなか)は五百壮(ひ)を灸すべし。唯(ただ)巨闕(きょけつ)鳩尾(きゅうび)の穴(けつ)の如きは、是(これ)胸腹の穴といへども、灸して五十壮を過(すぎ)ずして止(やむ)なり。若(も)し艾(もぐさ)の大炷(おおひねり)を以て多く灸するときは、永く
四オモテ
心力(しんりょく)無(なか)らしむべし。頭項(ヅコウ/かしらうなじ)の穴も亦(また)多く灸するときは、精神(せいじん)を失す。臂脚(てあし)の穴に多く灸せば、血脉(ちすぢ)枯渇(かれかわい)て、肉瘦(にくやせ)毛枯(かれ)て、手足(しゅそく)力(ちから)なく、又(また)精神(せいじん)も失(うすく)なるべし。蓋(けだ)し穴処(けつしょ)に浅深(センシン/あさきふかき)あり。浅穴(あさけつ)に多く灸するときは、必(かならず)筋力(キンリョク/すぢちから)を傷(やぶ)る。故(この)ゆへに三壮(みひ)五壮(いつひ)七壮(ななひ)に遇(すぎ)ずして止(とどむ)なり。医者深く慎(つつしみ)て鍼灸を施(ほどこす)べし。必(かなら)ず忽(ゆるがせ)にすべけん乎(や)。
〔「頭項」の「項」字、「頂」に見えるが、ふりがなと『鍼灸経験方』により、「項」字とした。「七壮に遇(すぎ)ず」。『鍼灸経験方』は「過」字に作る。凡例では△は愚按のはずだが、ここは『鍼灸経験方』の文言。
・『鍼灸經驗方』鍼灸法:內經曰、無刺大勞、無刺大飢、無刺大飽、無刺大醉、無刺大驚、無刺大怒人。又曰、形氣不足者、久病虛損者、鍼刺、則重竭其氣。又曰、鍼入如芒、氣出如車軸、是謂鍼之有瀉無補也。凡灸平朝及午後、則穀氣虛乏、須施於日午。大概脉絡有若細線、以竹筯頭作炷、但令當脉灸之、亦能愈疾。是以四肢則去風邪、不宜多灸。故七壯至七七壯而止。不得過隨年數。臍下久冷疝瘕氣塊積氣之証、則宜芥炷大。故曰、腹背宜灸五百壯。如巨闕鳩尾、雖是胸腹之穴、灸不過七七壯而止。若大炷多灸、則令人永無心力。頭項穴多灸、則失精神。臂脚穴多灸、則血脉枯渇、四肢細瘦無力。又失精神。蓋穴有淺深。淺穴多灸、則必傷筋力。故不過三壯五壯七壯而止。可不慎哉」。〕
禁忌(いみもの)
○生冷(なまもの) 鶏肉(とりにく) 酒糆(さけめんるい) 房労(ぼうじ)等(とう)の物
仮名読十四経治法(ちほう)巻之上
津山彪編次
一 鍼灸之(しんきゅうの)大意
内経(だいきょう)に曰く、大(おおい)に労(つかる)るを刺(さす)ことなく、飢(うえ)たるを刺(さす)ことなく、大飽(たいしょく)を刺(さす)ことなく、酔(えい)たるを刺(さす)ことなく、驚くを刺(さす)ことなく、怒(いか)る人を刺(さす)ことなし、と。又(また)曰く、形気(からだ)不足せるもの或(あるい)は久しく病(やみ)て虚損せるもの、若(も)し針(はり)を刺(さす)ときは、重(かさね)て其気(そのき)を竭(へらす)、と。又曰く、針入(いる)ること僅(わずか)に芒(のぎ)のごとくなれとも、気のいづること車軸(ぼう)のごとし、と。△是(これ)いわゆる針の瀉するありて補(おぎな)ひ無(なけ)ればなり。凡(およそ)灸をするには、平旦(よあけ)よりして午後(ひるすぎ)に及ぶときは、
三ウラ
穀気(こくき)虚乏(へり)たるゆゑに、大(おおい)に宜(よろ)し。須(すべ)からく日午(ひる)までに施(ほどこ)すべし。大概(おおむね)脉絡は細き線(いと)の若(ごと)くなれば、竹筯頭(やいとはし)をもつて炷(すゆ)べし。ただただ其脉(そのみゃく)に当(あて)て灸をすれは、亦(また)よく疾(やまい)を愈(いや)すべきなり。是(ここ)を以て四肢(てあし)には但(ただ)その風邪(ふうじゃ)を去(さる)なれば、灸多く炷(すゆ)べからず。七壮(ななひ)より五十壮(ごじゅうひ)までにして止(やむ)べし。年(とし)の数(かず)に随ふて過(すぐ)ることを得ざるなり。然(しか)れども臍(へそ)の下(しも)の久冷(キュウレイ/ひえ)疝瘕(せんき)気塊(きかい)積気(しゃくき)の証(しょう)には、艾炷(もぐさ)の大(おおい)なるほど宜(よろ)し。故(かるか)ゆへに腹脊(はらせなか)は五百壮(ひ)を灸すべし。唯(ただ)巨闕(きょけつ)鳩尾(きゅうび)の穴(けつ)の如きは、是(これ)胸腹の穴といへども、灸して五十壮を過(すぎ)ずして止(やむ)なり。若(も)し艾(もぐさ)の大炷(おおひねり)を以て多く灸するときは、永く
四オモテ
心力(しんりょく)無(なか)らしむべし。頭項(ヅコウ/かしらうなじ)の穴も亦(また)多く灸するときは、精神(せいじん)を失す。臂脚(てあし)の穴に多く灸せば、血脉(ちすぢ)枯渇(かれかわい)て、肉瘦(にくやせ)毛枯(かれ)て、手足(しゅそく)力(ちから)なく、又(また)精神(せいじん)も失(うすく)なるべし。蓋(けだ)し穴処(けつしょ)に浅深(センシン/あさきふかき)あり。浅穴(あさけつ)に多く灸するときは、必(かならず)筋力(キンリョク/すぢちから)を傷(やぶ)る。故(この)ゆへに三壮(みひ)五壮(いつひ)七壮(ななひ)に遇(すぎ)ずして止(とどむ)なり。医者深く慎(つつしみ)て鍼灸を施(ほどこす)べし。必(かなら)ず忽(ゆるがせ)にすべけん乎(や)。
〔「頭項」の「項」字、「頂」に見えるが、ふりがなと『鍼灸経験方』により、「項」字とした。「七壮に遇(すぎ)ず」。『鍼灸経験方』は「過」字に作る。凡例では△は愚按のはずだが、ここは『鍼灸経験方』の文言。
・『鍼灸經驗方』鍼灸法:內經曰、無刺大勞、無刺大飢、無刺大飽、無刺大醉、無刺大驚、無刺大怒人。又曰、形氣不足者、久病虛損者、鍼刺、則重竭其氣。又曰、鍼入如芒、氣出如車軸、是謂鍼之有瀉無補也。凡灸平朝及午後、則穀氣虛乏、須施於日午。大概脉絡有若細線、以竹筯頭作炷、但令當脉灸之、亦能愈疾。是以四肢則去風邪、不宜多灸。故七壯至七七壯而止。不得過隨年數。臍下久冷疝瘕氣塊積氣之証、則宜芥炷大。故曰、腹背宜灸五百壯。如巨闕鳩尾、雖是胸腹之穴、灸不過七七壯而止。若大炷多灸、則令人永無心力。頭項穴多灸、則失精神。臂脚穴多灸、則血脉枯渇、四肢細瘦無力。又失精神。蓋穴有淺深。淺穴多灸、則必傷筋力。故不過三壯五壯七壯而止。可不慎哉」。〕
禁忌(いみもの)
○生冷(なまもの) 鶏肉(とりにく) 酒糆(さけめんるい) 房労(ぼうじ)等(とう)の物
2017年7月31日月曜日
仮名読十四経治方 〔翻字〕03
二オモテ
巻之上(かんのじょう) 目録
一 鍼灸之(の)大意 二 中風(ちゅうぶう)門 三 中寒門 四 中暑門 五 中湿門 六 火症門 七 瘧疾門 八 嘔吐(おうど)門 九 積聚(しゃくじゅ)門 十 水腫門 十一 疝気門 十二 淋病門 十三 頭痛(づつう)門 十四 心痛門 十五 腹脇門 十六 脚気門 十七 眼目門 十八 口歯門 十九 咽喉門 廿 耳(に)病門 廿一 中毒門
巻之下(かんのけ) 目録
一 銅人形総図 二 癰疽門 三 騎竹馬(きちくばの)穴法
二ウラ
四 腸癰門 五 疔腫門 六 蒜灸(にらぎゅうの)法 七 附子(ふしの)灸法 八 石癰門 九 丹毒 十 蟠蛇癧(はんだれき) 十一 大小便 十二 腰背(ようはい)門 十三 咳嗽(がいそう)門 十四 膝脚(しつきゃく)門 十五 手臂(しゅひ)門 十六 鼻病(びびょう)門 十七 痢疾門 十八 痔疾(ぢしつ)門 十九 労瘵門 二十 四花(しかの)穴法 廿一 小児(しょうに)門 廿二 五癇門 廿三 婦人門 廿四 風癩門 廿五 急死門 廿六 草度(そうどの)方(ほう) 廿七 禁針穴(けつの)歌 廿八 禁灸穴(けつの)歌 廿九 針灸吉日(きちにち) 三十 針灸忌日(いみにち)
巻之上(かんのじょう) 目録
一 鍼灸之(の)大意 二 中風(ちゅうぶう)門 三 中寒門 四 中暑門 五 中湿門 六 火症門 七 瘧疾門 八 嘔吐(おうど)門 九 積聚(しゃくじゅ)門 十 水腫門 十一 疝気門 十二 淋病門 十三 頭痛(づつう)門 十四 心痛門 十五 腹脇門 十六 脚気門 十七 眼目門 十八 口歯門 十九 咽喉門 廿 耳(に)病門 廿一 中毒門
巻之下(かんのけ) 目録
一 銅人形総図 二 癰疽門 三 騎竹馬(きちくばの)穴法
二ウラ
四 腸癰門 五 疔腫門 六 蒜灸(にらぎゅうの)法 七 附子(ふしの)灸法 八 石癰門 九 丹毒 十 蟠蛇癧(はんだれき) 十一 大小便 十二 腰背(ようはい)門 十三 咳嗽(がいそう)門 十四 膝脚(しつきゃく)門 十五 手臂(しゅひ)門 十六 鼻病(びびょう)門 十七 痢疾門 十八 痔疾(ぢしつ)門 十九 労瘵門 二十 四花(しかの)穴法 廿一 小児(しょうに)門 廿二 五癇門 廿三 婦人門 廿四 風癩門 廿五 急死門 廿六 草度(そうどの)方(ほう) 廿七 禁針穴(けつの)歌 廿八 禁灸穴(けつの)歌 廿九 針灸吉日(きちにち) 三十 針灸忌日(いみにち)
2017年7月30日日曜日
仮名読十四経治方 〔翻字〕02
一オモテ
仮名読十四経(じゅうしけい)治法(ちほう)
凡例(はんれい)
一 此編(このへん)や衆書中(しゅしょちゅう)の最も良(りょう)なるものを採(ひろ)り摭(とり)集(あつめ)て、上下の巻(かん)とす。朝鮮の許任が説に拠(よる)もの多し。間(まま)また積歳の経験を載(の)す。
〔許任『鍼灸経験方』仁祖二十二年(一六四四)刊。本書の参考文献は享保十年(一七二五)山川淳庵刊本。〕
一 国字(かな)を以て直読(すぐよみ)に記(しるす)するものは、読易(よみやす)からしめんが為なり。童蒙の行(ゆく)に岐路(ちまた)なきを示す。
〔岐路:分かれ道。正しくない道。〕
一 篇中僅(わずか)に薬物を載(の)するものは、針灸の及ばざる処を補(おぎなう)ものなり。敢(あえ)て自分窮(きわむ)るにあらず。只(ただ)寸心棄(すつ)るに忍(しのび)ざるか為なり。覧(みる)もの若(も)し能(よく)これが意を加へ、方(ほう)を需(もと)め証
一ウラ
に対せば、効(しるし)を収むるに小補あらん。
〔寸心:こころ。〕
一 ○置(おく)は、門中の諸症を頒(わかち)、其(その)急に臨んで易(やす)からしめんが為なり。△置(おく)は、愚按なり。蓋(けだし)皆拠(よりどころ)あれは也(なり)。混(こんじ)見(みる)事なかれ。
〔といいながら、△の下も実際は引用文だったりする。〕
一 編中、口授(くじゅ)口伝(くでん)といふものは、敢(あえ)て秘するにあらず。耳提せざれは諭(さと)しがたし。故に口授(くじゅ)といふ。
〔耳提:耳を引いて寄せること。面命(向かい合って説き聞かせること)とまとめていうことが多い。細かいところまで行き届いた丁寧な説明をして、理解できるように説き聞かせること。〕
一 死を起(おこ)し生(しょう)を回(かえ)すものは、兪穴(ゆけつ)にあり。兪穴刺(ささ)ざれは効(しるし)なし。故に下巻(げかん)に図翼を載(の)す。腹脇(ふくきょう)手足(しゅそく)骨度の寸尺を記(しる)して、兪穴の分寸(ぶんすん)を知(しら)しむ。全く骨度正誤の図説に従(したがう)なり。
〔骨度正誤図説:村上宗占撰。http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ya09/ya09_01095/〕
仮名読十四経(じゅうしけい)治法(ちほう)
凡例(はんれい)
一 此編(このへん)や衆書中(しゅしょちゅう)の最も良(りょう)なるものを採(ひろ)り摭(とり)集(あつめ)て、上下の巻(かん)とす。朝鮮の許任が説に拠(よる)もの多し。間(まま)また積歳の経験を載(の)す。
〔許任『鍼灸経験方』仁祖二十二年(一六四四)刊。本書の参考文献は享保十年(一七二五)山川淳庵刊本。〕
一 国字(かな)を以て直読(すぐよみ)に記(しるす)するものは、読易(よみやす)からしめんが為なり。童蒙の行(ゆく)に岐路(ちまた)なきを示す。
〔岐路:分かれ道。正しくない道。〕
一 篇中僅(わずか)に薬物を載(の)するものは、針灸の及ばざる処を補(おぎなう)ものなり。敢(あえ)て自分窮(きわむ)るにあらず。只(ただ)寸心棄(すつ)るに忍(しのび)ざるか為なり。覧(みる)もの若(も)し能(よく)これが意を加へ、方(ほう)を需(もと)め証
一ウラ
に対せば、効(しるし)を収むるに小補あらん。
〔寸心:こころ。〕
一 ○置(おく)は、門中の諸症を頒(わかち)、其(その)急に臨んで易(やす)からしめんが為なり。△置(おく)は、愚按なり。蓋(けだし)皆拠(よりどころ)あれは也(なり)。混(こんじ)見(みる)事なかれ。
〔といいながら、△の下も実際は引用文だったりする。〕
一 編中、口授(くじゅ)口伝(くでん)といふものは、敢(あえ)て秘するにあらず。耳提せざれは諭(さと)しがたし。故に口授(くじゅ)といふ。
〔耳提:耳を引いて寄せること。面命(向かい合って説き聞かせること)とまとめていうことが多い。細かいところまで行き届いた丁寧な説明をして、理解できるように説き聞かせること。〕
一 死を起(おこ)し生(しょう)を回(かえ)すものは、兪穴(ゆけつ)にあり。兪穴刺(ささ)ざれは効(しるし)なし。故に下巻(げかん)に図翼を載(の)す。腹脇(ふくきょう)手足(しゅそく)骨度の寸尺を記(しる)して、兪穴の分寸(ぶんすん)を知(しら)しむ。全く骨度正誤の図説に従(したがう)なり。
〔骨度正誤図説:村上宗占撰。http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ya09/ya09_01095/〕
2017年7月29日土曜日
仮名読十四経治方 〔翻字〕01
底本:国会図書館蔵本
文化六年刊 津山彪著
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2605829?tocOpened=1
凡例:
・よみやすさを優先させ、適宜、句読点をふやしたが、一部へらしたところもある。
・原則として常用漢字をもちいる。
・ふりながを()内に入れるが、一部省略する。
・ふりがなは、原文によらず、おおむね現代仮名遣いとする(わうと→おうと)が、一部、そのままとした。
・左右にふりがながある場合は、(右フリガナ/左ふりがな)の形とする。
・〔〕内は補註。
・未校正。不審な点があれば、画像でご確認ください。
************************
〔表紙〕
文化己巳新刻
両点ひらかな附/骨度正誤図説入
此書(このしょ)は十四経の諸穴に療治をほどこすとき、鍼に深浅の法、灸に多少の法あることをくはしく〔詳しく〕平かなにて書(かき)しるし、諸病を治(ぢ)することをしらしむ〔知らしむ〕。
鍼灸仮名読(かなよみ)十四経(けい)治方(ぢほう)
東都 甘泉堂蔵
文化六年刊 津山彪著
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2605829?tocOpened=1
凡例:
・よみやすさを優先させ、適宜、句読点をふやしたが、一部へらしたところもある。
・原則として常用漢字をもちいる。
・ふりながを()内に入れるが、一部省略する。
・ふりがなは、原文によらず、おおむね現代仮名遣いとする(わうと→おうと)が、一部、そのままとした。
・左右にふりがながある場合は、(右フリガナ/左ふりがな)の形とする。
・〔〕内は補註。
・未校正。不審な点があれば、画像でご確認ください。
************************
〔表紙〕
文化己巳新刻
両点ひらかな附/骨度正誤図説入
此書(このしょ)は十四経の諸穴に療治をほどこすとき、鍼に深浅の法、灸に多少の法あることをくはしく〔詳しく〕平かなにて書(かき)しるし、諸病を治(ぢ)することをしらしむ〔知らしむ〕。
鍼灸仮名読(かなよみ)十四経(けい)治方(ぢほう)
東都 甘泉堂蔵
2017年7月27日木曜日
清儒《黃帝內經》小學研究叢書
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/simple?keyword=%e6%b8%85%e5%84%92%e3%80%8a%e9%bb%83%e5%b8%9d%e5%85%a7%e7%b6%93%e3%80%8b%e5%b0%8f%e5%ad%b8%e7%a0%94%e7%a9%b6%e5%8f%a2%e6%9b%b8&bookType=ch&orderType=0&offset=0¤t=0
錢超塵先生,いまだにご健在。
みな,オリエント出版社本なみの値段。
思い起こせば,1980年代,和刻本は高くて手が届かなかった。
大陸本で千円以上するものは珍しかったと思う。
だから,いろいろ買った。たまたま,医古文基礎の時代だった。
それから,個人的にはずるずるつきあってきたけれど,
いまの本の値段をみたら,他人にはすすめられない。
まあ,すきなひとには,値段など問題ではないかも知れないが。
錢超塵先生,いまだにご健在。
みな,オリエント出版社本なみの値段。
思い起こせば,1980年代,和刻本は高くて手が届かなかった。
大陸本で千円以上するものは珍しかったと思う。
だから,いろいろ買った。たまたま,医古文基礎の時代だった。
それから,個人的にはずるずるつきあってきたけれど,
いまの本の値段をみたら,他人にはすすめられない。
まあ,すきなひとには,値段など問題ではないかも知れないが。
2017年7月22日土曜日
2017年7月21日金曜日
はり
近世期絵入百科事典データベース
http://dbserver.nichibun.ac.jp/EHJ/index.html
これで「針」を検索すると、
http://dbserver.nichibun.ac.jp/EHJ/detail.html?id=591
針(しん):はり。鍼(しん)、箴(しん)、並同。
とある【訓蒙図彙】。
これによると、縫い針を「鍼」と表記することもおこなわれていたことがわかる。
ちなみに,『和漢三才圖繪』卷三十六・女工具でも,「縫鍼」で項目をたてている。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2596371?tocOpened=1
26コマ目
その説明文から『説文解字』をたどると,「縫,以鍼紩衣也(鍼を以て衣を紩〔ぬ〕う也)」とある。
ということで,「鍼」字は,医療専用の文字ではなかった。
http://dbserver.nichibun.ac.jp/EHJ/index.html
これで「針」を検索すると、
http://dbserver.nichibun.ac.jp/EHJ/detail.html?id=591
針(しん):はり。鍼(しん)、箴(しん)、並同。
とある【訓蒙図彙】。
これによると、縫い針を「鍼」と表記することもおこなわれていたことがわかる。
ちなみに,『和漢三才圖繪』卷三十六・女工具でも,「縫鍼」で項目をたてている。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2596371?tocOpened=1
26コマ目
その説明文から『説文解字』をたどると,「縫,以鍼紩衣也(鍼を以て衣を紩〔ぬ〕う也)」とある。
ということで,「鍼」字は,医療専用の文字ではなかった。
2017年7月16日日曜日
靈樞經白話解
陳璧琉、鄭卓人合編。前言と「黄帝素問霊枢経叙」あり。
http://www.twwiki.com/wiki/%E3%80%8A%E9%9D%88%E6%A8%9E%E7%B6%93%E7%99%BD%E8%A9%B1%E8%A7%A3%E3%80%8B
王洪图『靈樞經白話解』
https://www.amazon.cn/%E9%BB%84%E5%B8%9D%E5%86%85%E7%BB%8F%E7%81%B5%E6%9E%A2%E7%99%BD%E8%AF%9D%E8%A7%A3-%E7%8E%8B%E6%B4%AA%E5%9B%BE/dp/B0011AL0Q6
これは,陳璧琉、鄭卓人合編のパクリ本です。
以下で,読めます。注釈の場所をしめす①②などがなかったりしますが。
http://www.tcm100.com/user/hdnjlsbhj/index.htm
なお陳璧琉、鄭卓人合編には【提要】はありません。
王洪图先生の靈樞講義 字幕付き
http://list.youku.com/albumlist/show/id_27763676.html?
http://www.twwiki.com/wiki/%E3%80%8A%E9%9D%88%E6%A8%9E%E7%B6%93%E7%99%BD%E8%A9%B1%E8%A7%A3%E3%80%8B
王洪图『靈樞經白話解』
https://www.amazon.cn/%E9%BB%84%E5%B8%9D%E5%86%85%E7%BB%8F%E7%81%B5%E6%9E%A2%E7%99%BD%E8%AF%9D%E8%A7%A3-%E7%8E%8B%E6%B4%AA%E5%9B%BE/dp/B0011AL0Q6
これは,陳璧琉、鄭卓人合編のパクリ本です。
以下で,読めます。注釈の場所をしめす①②などがなかったりしますが。
http://www.tcm100.com/user/hdnjlsbhj/index.htm
なお陳璧琉、鄭卓人合編には【提要】はありません。
王洪图先生の靈樞講義 字幕付き
http://list.youku.com/albumlist/show/id_27763676.html?
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