徐德占〔一作「詹」〕教〔一作「救」〕衄者、急灸項後髮際兩筋間宛宛中三壯、立止。蓋血自此入腦、注鼻中。常人以線勒頸後、尚可止衄。此灸決效無疑。(同上)
【倭讀】
徐德占 衄する者に教えて〔をして〕、急ぎて項後髮際兩筋の間 宛宛たる中に灸せしむること三壯。立ちどころに止む。蓋し血 此自り腦に入り、鼻中に注ぐ。常に人は線を以て頸後を勒すれば、尚お衄を止むべし。此の灸 決(かなら)ず效あること疑い無し。(同上)
【注釋】
○衄:鼻子出血稱為「衄」,後泛指出血。鼻出血 [nosebleeding]。
○徐德占〔詹〕:蘇軾に「吊徐德占並引」あり。「余初不識德占,但聞其初為呂惠卿所薦。以處士用。元豐五年三月,偶以事至蘄水,德占聞余在傳舍,惠然見訪,與之語有過人者。是歲十月聞其遇禍,作詩吊之。」
『宋史』卷三百三十四 列傳第九十三 徐禧「徐禧字德占,洪州分寧人。」
徐禧(1035年—1082年),字德占,洪州汾寧人,北宋大臣。他是北宋變革派人物,頗得王安石青睞(重視、好意相待),官至給事中(唐、宋以來,居門下省之要職,掌侍從規諫)。曾奉宋神宗之命進攻西夏,戰死,終年四十八歲。/鄜延とも関連があるので、蘇軾の本が出典ともにわかにいえない。徐德占は、『醫説』卷七*啖物不知飽(『夢溪筆談』卷二十一から引用)にも見える。
○教:使、讓。
○項:頸的後部。
○髮際:髮間。
○兩筋:僧帽筋。
○宛宛:盤旋屈曲的樣子。山路蜿蜒曲折。柔弱的樣子。鍼灸腧穴の説明では「くぼんだ」さまをいうのであろう。啞門(瘂門)のあたり。血はここから脳を通って鼻に注ぐと考えられていたのであろう。
○蓋:表示推測,相當於“大約”、“大概” [about;probably]。
○常人:尋常的人,一般人。/常:時時、一次又一次,表示頻繁的意思。長久不變的。
○線:用棉、麻、絲、金屬等製成的細縷或細長物,可隨意彎折。
○勒:約束、限制。
○決:一定,必定 [certainly]。
○效:徵驗。
○無疑:沒有疑問,表示斷定的意思。
○同上:良方。
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