2017年10月2日月曜日

仮名読十四経治方 〔翻字〕50 

下二十九オモテ
廿七 禁針穴の歌七(しち)首  数々(しばしば)唱(となえ)て記憶すべし
○二十二穴、針を忌(いむ)べき、所あり。脳戸・顖会に、神庭の穴。
○承泣(じょうきゅう)と、承霊はなを、玉枕(たままくら)。角孫・顱顖(ろしん)、絡却(らくぎゃく)をせず。
〔『鍼灸大全』卷五・側頭部:「顱顖、耳後間青絡脈」。『甲乙経』「顱息、在耳後間青絡脈」。〕
○神道(しんとう)に、霊台(れいたい)・亶中、忌(いむ)べきぞ。神闕・会陰(かいいん)、水分の穴。
○横骨と、気衝・手の五里、三陽絡、箕門・承筋、及び青霊。
○遇(あやまり【ママ。「過」か】)て、肩井ふかく、刺(さし)ぬれば、人は気絶(きせつ)す、ものとこそしれ。
○雲門と、鳩尾を嘗て、刺なかれ。また缺盆と、客主人(かくしゅじん)なり。
〔『鍼灸大全』『鍼灸聚英』禁鍼穴歌「禁鍼穴道要先明,腦戶顖會及神庭。絡却玉枕角孫穴,顱顖承泣隨承靈。神道靈臺膻中忌,水分神闕并會陰。橫骨氣冲手五里,箕門承筋及青靈。更加臂上三陽絡,二十二穴不可針。……外有雲門并鳩尾,缺盆客主人莫深,肩井深時人悶倒,三里急補人還平」。〕
〔・「嘗て」:「カツて」では意味が通じないので「ナメて」と読むのだと思う。「頭から馬鹿にしてかかる」「みくびる」「あなどる」という意味。もし漢文に出典があるとすると、「嘗」は「常」に通じるので、「嘗(つね)に」という意味で使われていると思うが、いまのところ見つからない。〕


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