2012年2月23日木曜日

『醫説』鍼灸 關聯史料集成 16 刺悞中肝

督郵徐毅得病。華佗徃省之。毅謂佗曰‥昨使醫曹吏劉祖鍼胃脘、訖、便苦咳嗽、欲臥不安。佗曰‥刺不得胃脘、誤中肝也、食當日減。五日不救、如佗言。(三國志)

【倭讀】
督郵の徐毅 病を得たり。華佗徃きて之れを省る。毅 佗に謂いて曰く「昨(きのう)醫曹吏の劉祖をして胃脘に鍼せしむ。訖わりて便ち咳嗽に苦しみ、臥せんと欲すれども安からず」と。佗曰く「刺して胃脘を得ず、誤りて肝に中(あ)たるなり。食 當に日々に減ずべし。五日にして救(たす)からず」と。佗の言の如し。(『三國志』)

【注釋】
*三國志/魏書/卷二十九 魏書二十九方技を参照。
○悞‥「誤」と同じ。
○中‥合、正對上。遭受、感染。
○督郵‥漢置、郡的重要屬吏、代表太守督察(監察、視察)縣鄉、宣達教令、兼司獄訟捕亡。 唐以後廢。/郡守の補佐官。官吏の成績を調査する。巡察官。
○徐毅‥『三國志』のこの華佗傳のみに見える。
○得病‥患病。
○華佗‥華 佗(? - 建安十三年(二〇八年))は、中国の後漢末期の薬学、鍼灸に非凡な才能を持つ伝説的な名医。本籍は沛国譙県(現在の河南省永城市) 。「華陀」とも書く。「華佗」とは「先生」を意味する尊称 xwaday が人名として用いられたもの。諱は不明[1]。 近年、言語学的な面から華陀はイラン系胡人ではなかったかという学説も提起されている。 大阪外国語大学イラン学の井本英一教授によれば、「華陀」は中世ペルシャ語で「先生」「閣下」を意味するXwaday(ファディ)またはKhwada(ファダー) の音写ではないかという意見である。伊東義孝京都大学名誉教授も同意見であるという。 華陀は一名「旉」とも呼ばれたが、この字の当時の発音は「ファグ」または「パグ」であり、これは中世ペルシャ語で神を示す「ファグ」「パグ」の 音写ではないかという。(引用文献)松木明知、横切った流星-先駆的医師たちの軌跡-、メディカルサイエンス社、一九九〇年、東京、122P。Wikipedia。
「醫學百科」http://big5.wiki8.com/huatuo_14365/ も参照。
○徃‥「往」の異体。去。
○省‥探望、問候。みる。視察する。検査する。探望、問候(多指對尊長) [visit one's parents or elders living at another place]。省疾‥病気を見舞う。
○謂‥告訴。~に対して。
○昨‥前一天。
○曹吏‥属吏(下属的官吏);胥吏(古代掌理案卷、文書的小吏)。/曹‥古代分科辦事的官署部門或官職。
○劉祖‥人名。
○胃脘‥「脘」、また「管」につくる。
○訖‥終止、斷絕。完畢、終了。
○便‥即、就。
○苦‥受累、為難。
○咳嗽‥喉部或氣管的黏膜受痰或氣體的刺激、引起反射作用、把氣體用力排出。
○欲‥期望、希求。
○臥‥躺下、倒下。如‥「仰臥」。橫置、橫陳。
○不安‥不舒服、不舒適。
○當‥應該。(ベシ)推定の意をあらわす。/(セントス)久しからず事態が出現する。/仮定をあらわす。(モシ)
○日‥每天。日ごとに。日を追う毎に。日増しに。
○救‥援助、使脫離困難或危急。治療。如‥「急救」、「無藥可救」。
○三國志‥、中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(180年頃 - 280年頃)の興亡史である。「三国志」とはその名のとおり、魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国が争覇したことから付いたものであり、三国時代のことを叙述した歴史書が、元蜀の家臣で後に西晋に仕えた陳寿(233年 - 297年)によって『三国志』と名づけられた事に由来する。この時代の曹操、孫権、劉備らが争い合ったことは一般にも良く知られている。Wikipedia。
百度百科:http://baike.baidu.com/view/6440.htm

『三國志』魏書方技傳第二十九/華佗(P.799)
督郵徐毅得病、佗往省之。毅謂佗曰‥「昨使醫曹吏劉租針胃管訖、便苦欬嗽、欲臥不安。」佗曰‥「刺不得胃管、誤中肝也、食當日減、五日不救。」遂如佗言。

1 件のコメント:

  1. 生きたクマから胆汁 中国で是非論議 献血と同じVS動物虐待だ
    http://www.asahi.com/international/update/0223/TKY201202230780.html

    胆であって、肝ではないけどね。
    紙上には:
    ……アジア動物基金は、ここ10年間で牧場から保護した227頭のすべてが胆のう炎などを患い、4割近くが肝がんで死亡した、「残酷だ」と非難している。

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