この場を借りて感謝申し上げます。
著書を読んで気がついたところを発言するのが、沈先生への最大の感謝の気持ちと思い投稿いたします。
まずお断りしておきますが、あくまで鍼灸師としての読み込みであり、湯液関係は未着手です。
p.18、15行目
■卷一 救卒中惡死方第一
又方:灸鼻人中,三壯也。
『医心方』(巻第14・治卒死方第一)では、
「灸鼻下人中七壯」
「灸鼻下人中一壯,立癒。不癒可加壯數也」
『外台秘要方』(巻第28・卒死方)
「灸鼻下人中三壯」
とあり、「鼻人中」は「鼻下人中」(鼻の下の人中=水溝(GV26))に校注したほうが良いと考えます。
参考までに、
p.23の
■卷一 救卒死尸蹶方第二
「又方:灸鼻人中,七壯,又灸陰囊下,去下部一寸,百壯。若婦人,灸兩乳中間」
『医心方』(巻第14・治卒死方第一)では、
「灸鼻下人中七壯、灸陰囊下、去大孔一寸百壯,若婦人者灸兩乳之中間」
p.27の
■卷一 治卒得鬼擊方第四
「灸鼻下人中一壯,立愈。不瘥,可加數壯」
* ここでは「鼻下人中」
『医心方』(巻第14・治卒死方第一)では、
「灸鼻下人中一壯,立癒。不癒 可加壯數也」
とあるように、「鼻下人中」が取穴部位の説明としては正しく考えます。
■卷一 治卒中五尸方第六
「又方:以四指尖其痛處,下灸指下際數壯,令人痛,上爪其鼻人中,又爪其心下一寸,多其壯,取瘥」
も同じく、「鼻人中」を「鼻下人中」と校注したい。
なお、
p.27の
■卷一 治卒得鬼擊方第四
「灸鼻下人中一壯,立愈。不瘥,可加數壯」
『医心方』(巻第14・治卒死方第一)では、
「灸鼻下人中一壯,立癒。不癒 可加壯數也」
「可加數壯」は、『医心方』の「可加壯數」のほうが臨床的だと思います。
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