2016年5月11日水曜日

緩風とか柔風とか

友人からの質問:
『千金方』に,紀元前3世紀頃までは,足の病全般に,緩風、柔風という言葉が使われていると聞きました。下部は湿や寒だと思っていましたが,足みたいな下部にも風が関係したと考えられていたのでしょうか。考えてみれば,肩や腰の凝りにも寒湿は関係するのだから,上下関係と風、寒、湿は余り拘らない方が良いのでしょうか 。
緩風、柔風は穏やかな風の病と考えるのでしょうか。紀元前3世紀頃までの解釈が分かれば教えて下さい。
わたしの取り敢えずの応答:
柔風と緩風,なんだかよくわかりません。『千金方』に確かに登場しますが,北方の高燥な土地から,南方の低湿な土地に逃れてきた人には脚気が多い,地面から湿を受けるからだ,というような文面です。なんで風という字を使って,柔風とか緩風とかと称するのか,その説明がまだ見つかりません。
紀元前3世紀頃云々もハテナです。柔風という詞は,そよ風というような意味でなら『管子』に出てくるようですが,そんなのこの際は関係ないでしょう。
実のところよく分かりません。質問の文章も,やや手直ししましたので,そもそも誤解が混じっているかも知れない。どなたかもう少しましな返答(回答・解答)ができる人はいませんか。
談話室活性化のサクラ的な意味も有って投稿しますが,こんな七面倒な質問では逆効果かも。変な質問!というコメントでも結構です。


5 件のコメント:

  1. 『備急千金要方』第七・風毒脚氣方の論風毒狀第一に,「風毒之中人也」として,「或時緩縱不隨」というところからすると,緩風は「穏やかな風の病」じゃなくて,「身体が緩んでしまう風症」ということなんでしょうね。

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    1. 『脈経』巻四・平雑病脈第二に「滑而浮散者攤緩風」とありました。「攤」は「癱」でしょうから,「肢体の運動機能が失われる病症」で,つまり緩風は「身体が緩んでしまう風症」でいいのでしょう。

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  2.   缓风   
    ・中医名词术语精华辞典:古病名。指脚气病。...《济生方》论述脚气时称:“黄帝时名为厥,两汉之间,名曰缓风,宋齐之后,谓之脚气,其名虽不同,其实一也。”参见脚气条。...
    ・简明中医辞典:病证名。属脚气一类。...《类证治裁·脚气》:“脚气,壅疾也。多由蕴湿而成,经所谓缓风、湿痹也”。详脚气条。...
    ・中医大辞典:脚气的古称。《济生方·脚气》:“黄帝时名为厥,两汉之间名曰缓风,宋齐之后谓之脚气,其名...详脚气条。...
    ・中医辞海·下册:病名。即脚气。...见《济生方·脚气》:“黄帝时名为厥,两汉之间名曰缓风,宋齐之后谓之脚气,甚名虽不同,其实一也。”见脚气条。...
    ・简明中医病证辞典:病证名。脚气的古称。...《济生方》卷三:“黄帝时名为厥,两汉之间名曰缓风,宋齐之后谓之脚气,其名虽不同,其实一也。”详见脚气条。...
    ・简明中医辞典:病证名。属脚气一类。...《类证治裁·脚气》:“脚气,壅疾也。多由蕴湿而成,经所谓缓风、湿痹也”。详脚气条。...
    ・中医词释:病证名。属脚气病一类的疾患。...见脚气条。...
    ・汉英双解针灸大辞典:病证名。脚气的古称。...见《类证治裁·脚气》。详见“脚气”条。A disease,the archaic name of beriberi,from Leizheng Zhicai:Jiaoqi(Differ-ential Diagnosis and Treatment of Diseases:Beriberi).→脚气(p.200)...
    ・英汉汉英医学分科词典·中医药学分册and简明汉英中医词典:beriberi...

      柔风   
    ・中医名词术语精华辞典:病名。因气血虚、风邪入中,而见四肢缓弱,腹里拘急等证。...《诸病源候论·风病诸候》:“血气俱虚,风邪并入,在于阳则皮肤缓,在于阴则腹里急。柔风之状,四肢不能收,里急不能仰。”治用独活葛根汤等方。...
    ・中医大辞典:古病名。指气血虚而风邪入中,表现为四肢缓弱,腹里拘急的一种疾患。...《诸病源候论·风病诸候》:“血气俱虚,风邪并入,在于阳则皮肤缓,在于阴则腹里急。柔风之状,四肢不能收,里急不能仰。”治宜独活葛根汤等方。...
    ・中医辞海·中册:古病名。指气血虚而风邪入中,以四肢缓弱,腹里拘急为特点的一种疾病,见《诸病源候论·风...治宜独活葛根汤等方。...
    ・简明中医病证辞典:病名。指风邪乘气血亏虚而入中、四肢缓弱、腹里拘急。...《诸病源候论·风病诸候上》:“血气俱虚,风邪并入,在于阳则皮肤缓,在于阴则腹里急。柔风之状,四肢不能收,里急不能仰。”多因素体气血亏虚、风邪入中而致。治宜祛风升阳、补益气血。方用独活葛根汤合......

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  3. ¡紀元前3世紀頃まで!
    孫思邈は吉利支丹ではないから,こういう表現はしなかったと思いますが,原文がどうなっていたのか,とても興味があります。

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    1. 紀元前3世紀頃という表現にはハテナですが,古い用例として『管子』が有って,そこでは「身体が柔らかになってしまう風症」じゃなくて,「穏やかな風」だったということじゃないですか。わたしももう少し原文というか,もともとの質問あるいは情報が,わからないとわからない。

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