2021年6月24日木曜日

解讀『醫家千字文註』003

 003 焦原漑霧病源本風(東韻・平) 二オモテ

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焦原漑霧、病源本風。

    (存眞圖曰、扁鵲云、焦原也、為水穀之道路、氣之所終始也、上焦主出陽氣、温於皮膚分肉之間、若霧露之溉焉、 太素經曰、三焦行原氣、經營五藏六府、故三焦者、原氣之別使也、又云、原氣者三膲之尊號、 外臺祕要云、風為百病之長、邪賊之根一切衆病、悉因風而起也、)


  【訓み下し】

焦原漑霧、病源本風。(焦は原 霧を漑(そそ)ぎ、病の源は風に本づく。)

『存真圖』に曰わく、「扁鵲云う、『焦は原なり。水穀の道路為(た)り、氣の終始する所なり。上焦は陽氣を出だして、皮膚分肉の間を温むるを主る。霧露の漑(そそ)ぐが若し』と」。

『太素經』に曰わく、「三焦は原氣を行(めぐ)らし、五藏六府を經營す。故に三焦は、原氣の別使なり」と。

又た「原氣は三膲の尊號」と云う。 

『外臺祕要』に云う、「風は百病の長、邪賊の根為(た)り。一切の衆病は、悉く風に因って起こるなり」。


  【注釋】

○病源:病發的原因。 ○風:流動的空氣。中醫上稱某些病症為「風」。

 ○存眞圖:臟象著作。見《郡齋讀書後志》。又名《存真環中圖》。一卷。宋·楊介編。所謂「存真」指臟腑,「環中」指經絡。這是十二世紀初,北宋封建統治者利用被處決的屍體,遣醫剖視並畫工繪圖,又經楊介考訂校正成書。本書作者繪述從咽喉到胸腹腔各臟腑的解剖,並對經脈的聯附,水谷的泌別,精血的運輸等情況,進行了較細致的觀察與描述。是我國較早的人體解剖圖譜,惜已亡佚。該書包括有「肺側圖」、「心氣圖」、「氣海橫膜圖」、「脾胃包系圖」、「二分水闌門圖」、「命門、大小腸膀胱之系圖」等多幀。其圖是楊介據泗州處死者的屍體解剖觀察而繪。該圖譜在人體解剖上遠比《歐希範五臟圖》詳確科學,推動了宋代醫學對人體臟腑器官的了解和研究,是宋代人體解剖學成就的代表作。今佚。/国立民族博物館蔵(国宝)『史記』扁鵲倉公列伝に多くの引用(佚文)が見られるが、ここにはないようだ。 ○扁鵲云:『難經』三十一難曰:「……三焦者水榖之道路,氣之所終始也」。楊玄操注:「焦,元也」。三十一難曰:「上焦者在心下下膈」。楊玄操注:「自膈以上名曰上焦,主出陽氣,温於皮膚分肉之間,若霧露之漑」。 ○水穀:水和穀物。泛指食物。 ○分肉:指肌肉,前人稱肌肉外層為白肉,內層為赤肉,赤白相分,或謂肌肉間界限分明,故名。指皮內近骨之肉與骨相分者。 ○若霧露之溉:『靈樞』決氣(30):「上焦開發,宣五穀味,熏膚充身澤毛,若霧露之溉,是謂氣」。 

 ○太素經曰:『黄帝内經太素』卷二十一・諸原所生:「五藏有六府,六府有十二原」。楊上善注:「三膲行原氣,經營五藏六府,故三膲者,原氣之別使也。……夫原氣者,三膲之尊號……」。 ○三焦:上焦、中焦、下焦的合稱。《史記‧扁鵲倉公列傳》:「別下於三焦、膀胱」。張守節 正義引《八十一難》:「三焦者,水穀之道路,氣之所終始也。上焦在心下下鬲,在胃上口也;中焦在胃中脘,不上不下也。下焦在臍下,當膀胱上口也」。 ○原氣:活力,生命力。元氣。生成萬物的根本之氣。 ○經營:往來迴旋。規劃營治。 ○別使:特别使者。 

 ○外臺祕要云:『外臺秘要方』卷三十九・論邪入皮毛經絡風冷熱灸法:「《素問》岐伯曰︰……風為百病之長,邪賊之根,一切衆病,悉因風而起也」。 ○風為百病之長:『素問』玉機真藏論(19):「是故風者百病之長也」。『素問』風論(42):「故風者百病之長也」。/百病:各種疾病。/長:主管、領導人。居首位。

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