2025年7月15日火曜日

『歷代名醫蒙求』043-1

 韓康長安  萬祐成都  韓康は長安  萬祐は成都 (韓康・黃萬祐)

    後漢書韓康字伯休一名恬休京兆霸陵

    人家丗著姓常采藥名山賣於長安市口

    不二價三十餘年時有女子從康買藥康

    守價不移女子怒曰公是韓伯休那乃不

    二價乎康歎曰我本欲避名今小女子皆

    知有我焉何用藥爲乃遯入霸陵山中 

    

  【訓み下し】043-1

    『後漢書』:韓康,字は伯休,一名は恬休,京兆霸陵の人,家世 著姓なり。常に藥を名山に采(と)り,長安の市に賣る。口に二價あらざること三十餘年。時に女子有り,康從(よ)り藥を買う。康 價を守って移(か)えず。女子 怒って曰わく,「公は是れ韓伯休。那(な)んぞ乃ち二價あらざらんや」。康歎きて曰わく,「我れ本より名を避けんと欲す。今ま小さき女子も皆な我れ有るを知る。何ぞ藥を用いるを爲さん」。乃ち霸陵の山中に遯(に)げ入る。

    

  【注釋】043-1

 ○後漢書:002を参照。 ○韓康:東漢民間醫生。字伯休,一名恬休。亦兆霸陵(今陝西長安)人。常採藥名山,銷售於長安市,口不二價,三十餘年,因而有「韓康賣藥,言不二價」之典故。/漢・趙岐《三輔決錄》卷一:「韓康,字伯休,京兆霸陵人也。常遊名山,采藥賣於長安市中,口不二價者三十餘年。時有女子買藥於康,怒康守價,乃曰:‘公是韓伯休邪,乃不二價乎?’康歎曰:‘我欲避名,今區區女子皆知有我,何用藥為?’遂遯入霸陵山中,博士公車連徵不至。」事亦見《後漢書‧逸民傳‧韓康》。後遂以「韓康」借指隱逸高士。亦泛指采藥、賣藥者。 ○京兆:地名。漢置,為京師三輔之一。京兆尹。漢武帝太初元年(西元前104)分右內史東部為其轄區,為京師三輔之一,治所在今陝西西安市。轄境約當今西安以東、華縣以西;渭河以南,秦嶺以北之地,魏以後置京兆郡。後亦用以稱京師。簡稱為「京兆」。 ○霸陵:在陝西長安縣東。漢文帝之陵。〔漢書文帝紀〕「文帝治霸陵。皆瓦器。不以金銀銅錫爲飾。因其山。不起墳。」陵西北爲霸陵故城。 ○家丗:家族世系或家業身世。謂世代相傳的門第或家族的世系。/丗:「世」の異体字。 ○著姓:有聲望的族姓。 ○采:摘取。蒐集。 ○名山:有名的山。著名的大山。古多指五岳。 ○長安:縣名。位於陝西省西安市南部,南依秦嶺終南山,北連渭河平原。為周朝鎬京(在西南)、秦朝咸陽(在東)、漢朝長安(在西北)的故地。 ○市口不二價:價格說一不二,不可討價還價〔価格は一貫しており、値引き交渉はできない。〕。/二價:不同的價格。【市無二價】買賣價錢公道〔公平である,公正〕,同一貨品的售價不因人而異。形容社會風氣善良,不相欺詐。/不二價:商人將貨物的確實售價標明,不因人而增減。 ○守價:謂賣貨者堅持原價不改變。 ○不移:不變。【一定不移】事理正確無誤,不容變更。/移:轉變、改變。 ○那:表示疑問。通「哪」。怎。如何、奈何。 ○遯:「遁」の異体字。逃。 

     ○『後漢書』卷八十三 逸民列傳第七十三/韓康:韓康字伯休,一名恬休,京兆霸陵人。家世著姓。常采藥名山,賣於長安市,口不二價,三十餘年。時有女子從康買藥,康守價不移。女子怒曰:「公是韓伯休那?乃不二價乎?」康歎曰:「我本欲避名,今小女子皆知有我,何用藥為?」乃遯入霸陵山中。 博士公車連徵不至。桓帝乃備玄纁之禮,以安車聘之。使者奉詔造康,康不得已,乃許諾。辭安車,自乘柴車,冒晨先使者發。至亭,亭長以韓徵君當過,方發人牛脩道橋。及見康柴車幅巾,以為田叟也,使奪其牛。康即釋駕與之。有頃,使者至,奪牛翁乃徵君也。使者欲奏殺亭長。康曰:「此自老子與之,亭長何罪!」乃止。康因〔中〕道逃遯,以壽終。

     ○『醫說』卷一・三皇歷代名醫・韓康:「韓康,字伯休,京兆灞陵人。常採藥於名山,賣於長安市。口不二價,三十餘年。時有女子,從康買藥。康守價不移。女子曰:公是韓伯休那〔一作「耶」か「即」〕此不二價?康嘆曰:我本避名,女子皆知有我,何用藥為?遁入灞陵山中,莫知所之(出高士傳)」。

    

識典古籍*******************************************************

《後漢書》:韓康,字伯休,一名恬休,京兆霸陵人。家世著姓,常采藥名山,賣於長安市,口不二價,三十餘年。

    【AI譯文】

《后汉书》记载:韩康,字伯休,还有一个名字叫恬休,是京兆霸陵人。韩康家里世代都是有名望的家族,他经常到名山采药,然后拿到长安集市上卖,卖药时不讲两种价钱,这样过了三十多年。

    【AI 1】『後漢書』によれば、韓康(字は伯休)は、別名を恬休といい、京兆覇陵の出身である。彼の家系は代々名門であり、彼自身はしばしば名山に赴き、薬草を採取し、それを長安の市場で販売していた。薬を売る際、一貫して一つの価格を守り、二重価格を設定することはなかった。この生活を三十年以上続けていた。

    【AI 2】『後漢書』に記されているところによると、韓康(かんこう)、字(あざな)は伯休(はくきゅう)、またの名を恬休(てんきゅう)といい、京兆の霸陵(はりょう)の出身である。韓康の家は代々名望ある家系で、彼はよく名山に薬草を採りに行き、それを長安の市場で売っていた。薬を売るときは決して値段を二重にせず、公正な価格で売り続け、それを三十年以上も続けていた。

時有女子從康買藥,康守價不移,女子怒曰:“公是韓伯休,那乃不二價乎?”

    【AI譯文】

当时有个女子向韩康买药,韩康坚持价格不变,女子生气地说:‘你是韩伯休,难道就不能降低价钱吗?’

    【AI 1】ある日、一人の女性が韓康に薬を買おうとした。しかし、彼は価格を変更せず、それに対して女性は怒って言った。「あなたは韓伯休でしょう?どうして値段を下げてくれないの?」

    【AI 2】あるとき、ひとりの女性が韓康から薬を買おうとしたが、韓康が値引きしなかったため、その女性は腹を立ててこう言った。「あなたは韓伯休でしょう? それでも値引きできないのですか?」

康歎曰:“我本欲避名,今小女子皆知有我焉,何用藥爲?”

    【AI譯文】

韩康叹息说:“我本来想避开名声,现在连一个小女子都知道有我这个人,还要这药有什么用呢?”

    【AI 1】韓康はため息をつき、「もともと名声を避けようとしていたのに、今やこんな若い女性にまで私のことが知られている。この薬を売る意味はもうない」と言い、

    【AI 2】それを聞いた韓康はため息をついて言った。「私はもともと名声を避けようとしていたのに、今や小娘にまで私の名が知れてしまっている。これでは薬に何の意味があろうか。」

乃遯入霸陵山中。

    【AI譯文】

于是就逃到霸陵山中。

    【AI 1】覇陵の山へと身を隠した。

    【AI 2】そしてそのまま霸陵山に隠遁してしまった。

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