『教育部重編國語辞典』に「掰」は:①用雙手使勁將東西分開。《紅樓夢.第六○回》:「便把手內的糕一塊一塊的掰了,擲打著雀兒頑。」②胡扯、亂吹。如:「瞎掰」、「亂掰」。と有ります。つまり,『漢辞海』の「擗」に:①胸をたたく。う-つ。②引き裂く。さ-く。とほぼ相応します。(①②の順は逆。)両手でもってものを引き裂く,という字義をとれば,「経脈,就注定与其掰不清」も,そんなに意味不明とまでは思わない。言い忘れました。別のところからの情報ですが,「掰」「擘」「擗」は異体字関係に在るらしい。「掰」,確かに両手で分ける,という字ですかね。黄さんとしては,血脈と経脈は別ものと言いたいけれど,今さらそうはっきり分けるのは難しいはなあ,と嘆いているじゃなかろうか。
『教育部重編國語辞典』には「擗」字の下に,「掰開」というのもあげてます。してみると,「掰」と「擗」「開」との関連は認めて良いかと思います。ただ,用例としては,『楚辭.屈原.九歌.湘夫人』の「薜荔(へいれい)を罔(あ)みて帷と為し,蕙を擗(さ)いて櫋(めん)とし既に張る」を引いています。やはり,両手で裂くですね。引きはがして別々にするというくらいのイメージなら大丈夫ですかね。
実のところ、「掰」は「辨」の俗字として始まっているのかも知れない。そんなに古い用例は無いみたいだし、辛辛を俗字で手手に作る例は少なくないし、刂は刀なんだから、文字の構成要素としては、分でも代用できるだろうし。で、他に、偶然だかなんだか、同じ字形が胡扯・乱吹の義として用いられることも有って、ややこしいことになった、か。
このあたりの段落全体を試みに翻訳すれば: 血脈は血気を行らして「気血の脈」と称することができ,水を以て隠喩と為す。十二脈は連系を司って「連系の脈」と言うことができ,樹を以て隠喩と為す。このように言ってくると両者の方法論は異なり,応用の域もまた異なる。顕らかに二つの独立し,並行する理論体系である。しかし既に「十二脈」というのはもともとは血脈理論の術語――経脈であるから,その定義づけも裂いて二つとすることもすっきりとはいかない。いわゆる「名正しからざるときは則ち言順ならず」とはこうしたことである。
『教育部重編國語辞典』に「掰」は:
返信削除①用雙手使勁將東西分開。《紅樓夢.第六○回》:「便把手內的糕一塊一塊的掰了,擲打著雀兒頑。」
②胡扯、亂吹。如:「瞎掰」、「亂掰」。
と有ります。
つまり,『漢辞海』の「擗」に:
①胸をたたく。う-つ。
②引き裂く。さ-く。
とほぼ相応します。(①②の順は逆。)
両手でもってものを引き裂く,という字義をとれば,「経脈,就注定与其掰不清」も,そんなに意味不明とまでは思わない。
言い忘れました。別のところからの情報ですが,「掰」「擘」「擗」は異体字関係に在るらしい。
「掰」,確かに両手で分ける,という字ですかね。
黄さんとしては,血脈と経脈は別ものと言いたいけれど,今さらそうはっきり分けるのは難しいはなあ,と嘆いているじゃなかろうか。
『教育部重編國語辞典』には「擗」字の下に,「掰開」というのもあげてます。してみると,「掰」と「擗」「開」との関連は認めて良いかと思います。ただ,用例としては,『楚辭.屈原.九歌.湘夫人』の「薜荔(へいれい)を罔(あ)みて帷と為し,蕙を擗(さ)いて櫋(めん)とし既に張る」を引いています。やはり,両手で裂くですね。引きはがして別々にするというくらいのイメージなら大丈夫ですかね。
返信削除実のところ、「掰」は「辨」の俗字として始まっているのかも知れない。
返信削除そんなに古い用例は無いみたいだし、辛辛を俗字で手手に作る例は少なくないし、刂は刀なんだから、文字の構成要素としては、分でも代用できるだろうし。
で、他に、偶然だかなんだか、同じ字形が胡扯・乱吹の義として用いられることも有って、ややこしいことになった、か。
このあたりの段落全体を試みに翻訳すれば:
返信削除血脈は血気を行らして「気血の脈」と称することができ,水を以て隠喩と為す。十二脈は連系を司って「連系の脈」と言うことができ,樹を以て隠喩と為す。このように言ってくると両者の方法論は異なり,応用の域もまた異なる。顕らかに二つの独立し,並行する理論体系である。しかし既に「十二脈」というのはもともとは血脈理論の術語――経脈であるから,その定義づけも裂いて二つとすることもすっきりとはいかない。いわゆる「名正しからざるときは則ち言順ならず」とはこうしたことである。