2011年2月9日水曜日

異体字字典

『太素』の研究家に対しては,釈迦に説法ですが……
まず,異体字の字典としてリストを挙げますと
杉本つとむ編『異体字研究資料集成
以下の三つを含む
『宋元以来俗字譜』『龍龕手鏡(鑑)』『干祿字書』
そのほか,
『唐宋俗字譜 祖堂集之部』など。
また
を参照ください。
たぶん重複しますが……
「山喜房佛書林」で売っている。
などがありますが,いつも使っているのは,
有賀要延『難字・異体字典』(国書刊行会)
です。
関連書としては,
杉本つとむ『漢字百珍』 『異体字の世界
財前謙 『字体のはなし
この本でふれられている動用字
中国の碑文の俗字を研究した本がいくつかありますが,手元にあるのは,
唐碑俗字録』です。
PDFでもダウンロードできるようです。

3 件のコメント:

  1. 今回のいちゃんもんは,こんなの異体字として取りあげる必要有るの?です。
    例えば,旧抄本の『難経集註』の校勘を表にして,「華佗脉訳」なんてのがあるけど,慶安本は「華佗脉訣」だよと。親切には違いないけれど,問題の抄本だって,抄者は「訣」と書いたつもりじゃないの,といういちゃもんです。まあ,どっちなのか微妙なんで,注記しといた方が万全なんだろうけど,どこかにうんと偉い先生が書いた参考になりそうな基準なんて,無いのかしら,です。

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  2. 財前謙さんの『手書きのための漢字字典』が参考になるかも知れない。
    「いざ漢字を書くとなると、止めるのか、はねるのか、つけるのか、離すのか、迷うことも多く、その規範にすることが多い明朝体は、楷書とは大きな違いがある。」
    で,そうした違いは,勿論,校勘の対象にはならないだろう。
    財前謙 『字体のはなし』からたどって見つけました。

    于と干なんて,別の文字と言ったって,写本じゃ区別してきちんと書いているほうが珍しい。でも,于越は実は干越の誤りであるという説が有るらしいから,「于當作干」(はねてるか,はねてないか)などというメモもうんと貴重なものとなる。ああ,ややこしい。

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  3. 御存知と思われますが、ネット資料として「異体字字典」http://140.111.1.40/main.htm、「漢字字体規範データベース」http://joao-roiz.jp/HNG/があります。

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