2011年1月19日水曜日

22-2 引經指南

22-2引經指南
      京都大学医学図書館富士川文庫所蔵『引經指南』(イ・353)
      オリエント出版社『臨床鍼灸古典全書』22所収

  オモテ
引經指南序
夫穴法者本於甲乙經王氷次註資
生經而滑氏著述也求穴以肉郄骨
空而求之爲良矣蓋分寸者後世
而所述作也然肉郄難分之穴以
尺寸而求之其所用之尺寸者上
古不傳也故諸説多矣或千金方
用一夫之法唐以來用同指寸張
海(ママ)賓計於自目内眥至外眥之間
而爲一寸而用于面部之寸也如比(ママ)
諸説間有之是以滑氏發明而用於
骨度篇之尺寸也是骨度之大意為
  ウラ
穴法非所以作為也然上古無尺寸之
法故立此法以謂同身寸也願不以寸
法而求之穴法之大意也焉

骨度篇膂骨以下至尾骶二十一節
古今医充(ママ)曰上七節一寸四分一厘
中七節一寸六分一厘下七節一寸
二分六厘
胷部四穴之法 自缺盆至𩩲𩨗九
寸ヲ別紙ニテ八寸許五ツニ折一ツ切捨
胷部之穴ヲ附


   【訓み下し】
  オモテ
引經指南序
夫れ穴法なる者は、甲乙經、王氷次註、資
生經に本づく。而して滑氏の著述するや、穴を求むるに肉郄骨
空を以てす。而して之を求むるを良と爲す。蓋し分寸なる者は後世
に而して述作する所なり。然れば肉郄、分ち難きの穴は、
尺寸を以て、而して之を求む。其の用いる所の尺寸なる者は、上
古傳わらざるなり。故に諸説多し。或いは千金方、
一夫の法を用ゆ。唐以來、同指寸を用ゆ。張
海(介)賓、目内眥自り外眥に至るの間を計りて、
而して一寸と爲し、而して面部の寸に用いるなり。此の如く
諸説間(へだて)之れ有り。是を以て滑氏發明して、而して
骨度篇の尺寸を用いるなり。是れ骨度の大意は
  ウラ
穴法爲りて、作為する所以に非ざるなり。然れば上古に尺寸の法無し。
故に此の法を立て、以て同身寸と謂うなり。寸
法を以てせず、而して之を穴法に求むるを願うの大意なり。

骨度篇、膂骨以下、尾骶に至る二十一節、
古今医充(統)曰く、上七節一寸四分一厘、
中七節一寸六分一厘、下七節一寸
二分六厘
胷部四穴の法 缺盆自り𩩲𩨗に至る九
寸を別紙にて八寸許り五つに折り、一つ切り捨て
胷部の穴を附す。

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