23-4経絡明弁
京都大学医学図書館富士川文庫所蔵『経絡明弁』(シ・136)
オリエント出版社『臨床鍼灸古典全書』23所収
【表紙】「荇芼経絡辨 全/古道三経脉説 全」(打ち付け書き)
【次】(中扉?)「十四経骨度明弁 全」
【次】経絡弁明
藤原武臣 校
高 生德 記
中島玄春子所著之荇芼觧乞驪忠先
生以舉其要訣而已與刀圭者依是施
治則近乎其不差矣
【訓み下し】
中島玄春子著す所の荇芼解、驪忠先
生に乞いて、以て其の要訣を舉ぐるのみ。刀圭に與(あずか)る者は、是れに依りて
治を施せば、則ち其れ差(たが)わざるに近からん。
【注釋】
○中島玄春子:中島元春。篠原孝一先生「小坂元祐の有名な経穴学書『経穴纂要』の多紀元簡の序において元祐の学統が、宮本春仙→多紀元孝→中島元春→藤井貞三→良益→元祐と続くものであることを知る」(23卷所収『宮本氏経絡之書』解説)。 ○荇芼觧:表紙には「荇芼経絡辨」とある。「觧」は「解」の異体字。 ○驪忠先生:目黒道琢(1739--1798)。中島の門人。 ○刀圭:薬を量る器具。引伸して医術。 ○差:誤る。
(「鍼術秘訣口授」末)
寛政九丁巳年七月十四日
文化八辛未年二月十六日
平岩隆菴謹書
【注釋】
○寛政九丁巳年:一七九七年。 ○文化八辛未年:一八一一年。
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