2011年1月29日土曜日

24-5 増補灸穴早合点

24-5増補灸穴早合点
     京都大学医学図書館富士川文庫所蔵『増補灸穴早合点』(キ・74)
     オリエント出版社『臨床鍼灸古典全書』24所収
漢字にはあらかたフリガナが施されているが、おおむね省く。句切る。■は破れていて判読しがたい部分をあらわす。

夫(それ)灸法ハ諸書にあらは■■醫術の人ハかねてしれる所なり、今爰(ここ)に集むるハ世の人
多く煩ふ所の病症、留飲■症・きのかた・せんき・しやく・つかえを初めとし、病名・灸穴を
抜出(ぬきいだ)し、いろは付(つけ)をもつて記之(これをしるす)、又四花患門・脊上五處・騎竹馬及(および)膏肓・三里
等(とう)ハ古今の名灸なれば、別に其(その)主治(しゆぢ)兪(しう?)穴(けつ)を詳(つまびらか)にし、灸治(きうぢ)に委(くはし)からざる人に便(たよ)りす、

  【注釋】
○留飲:六飲の一つ。『金匱要略』痰飲咳嗽病脈證治「留飮者、脇下痛引缺盆、欬嗽則輒已。胸中有留飮、其人短氣而渇、四肢歴節痛、脉沈者有留飮」。 ○きのかた:気の方。神経衰弱。気うつ病。労咳。 ○せんき:疝気。 ○しやく:積。 ○脊上五處:詳しくは本文を参照。出典は『千金方』卷第十四・風癲第五「大人癲、小兒驚癇、灸背第二椎、及下窮骨兩處、以繩度、中折繩端一處是脊骨上也、凡三處畢復斷繩作三折、令各等而參合如ㄙ字、以一角注中央灸、下二角俠脊兩邊、便灸之、凡五處也、故畫圖法以丹注所灸五處、各百壯、削竹皮為度、勝繩也」。

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