2017年8月7日月曜日

仮名読十四経治方 〔翻字〕09

六 火症門 うちのねつ 附り発熱(ほつねつ)
八ウラ
△火症の疾(やまい)たるや、一身(いっしん)ことことく熱(ねつ)し、肌(はだ)へ燎(やく)がごとく【脉】多くは浮(ふ)にして洪数(コウサク/ふとくはやく)、其〔ソノ〕発(はつ)するや、虚火(きょか)の上焦(じょうしょう)に鬱(うつ)するものなり。又(また)実火(じつか)なるものあり。其(その)【脉】沈(ちん)にして実大(じつだい)。これは冷(ひえ)たるものなどを多く食(しょく)し、陽気伸(のび)ずして致(いた)す処(ところ)なり。
〔はだへ:〔文語・文章語〕皮膚。はだ。◆〔三島由紀夫・潮騒〕夕刻になってもその風は肌えを刺さなかった〕
○上焦(じょうしょう)燎(やく)ごとく、頭面(ヅメン/かしらかお)に瘡(かさ)を生(しょう)じ、風熱にて腫(はれ)痛(いたむ)には、中脘・関元・石門・期門等(とう)に針(はり)すべし。
○風熱にて歯痛み齦(はぐ)き腫(はれ)るには、其(その)痛むところに針して気を洩(もら)すべし。
○肝経に血少なく、脾胃瘦(つか)れて、肝火動き、熱の往来するには、天枢・否根の穴を治(ぢす)べし。
〔否根:痞根穴。〕
○三焦の実火内外(ないがい)倶に熱するには、三稜針にて、委中を刺(さ)
九オモテ
し、血(ち)を取(とっ)て治(ぢ)す。

0 件のコメント:

コメントを投稿