2017年8月8日火曜日

仮名読十四経治方 〔翻字〕10

七 瘧疾門 おこり
△凡(およそ)瘧(おこり)一日に一次(ひとたび)午前(ひるまえ)より発(はつ)するは、邪気、陽分にあり。あるひは日(ひ)を隔(へだ)て、或(あるい)は三日を隔て、あるひは午後(ひるすぎ)或は夜(よる)に発するは、邪気、陰分に入(いる)ものなり。又日夜(にちや)に乱れ発(はつ)するものは、気も血(けつ)も倶(とも)に虚するなり。
【脉】弦数(けんさく)は多くは熱(ねつ)、弦遅(けんち)なるものは多くは寒(かん)と心得(こころえ)べし。
○寒(かん)多く、熱(ねつ)少(すくな)く、口苦(にが)く、咽乾(のどかわ)き、大便秘(ひ)し、小便赤く渋り、手臂(てひじ)より発(おこる)ものは、間使・三間に三壮(みひ)。妙なり。
○頂頭(かしらいただ)きのあたりより発(はつ)するものは、痛の日に当〔アタリ〕
九ウラ
て未発(いまだおこら)ざるまへ、百会(ひゃくえ)・大椎(だいずい)の尖(とがり)に灸三壮(みひ)。一時(いちどき)に焼(やき)て忽(たちま)ち治(ぢ)す。艾(もぐさ)の大〔オオキ〕さ、棗(なつめ)の核(たね)ほどに作るべし。
○寒冷なるものを多く食(しょく)し、脾に滞り鬱(うつ)して、瘧(ぎゃく)を発(はつ)し、あるひは脾胃虚し、または弱き人の患(うへ)ひたるには、神道(しんとう)に七壮(ななひ)、絶骨に三壮(みひ)。
〔患(うへ)ひ:「うれひ」の誤りか?〕
○痎瘧(がいぎゃく)に痰水および瘀血(おけつ)等(とう)塊りをなして、腹脇(フクキョウ/はらわき)のあたり、脹(はり)痛むには、月(つき)の三日と廿七日とに、期門に針して後(のち)に灸すること二十一壮(ひ)。神効(しんこう)あり。

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