2017年9月10日日曜日

仮名読十四経治方 〔翻字〕32

九 風丹幷(ならび)に火丹毒
三稜針を以て間(すきま)もなく腫(はれ)る処(ところ)及び暈(ウン/ざどり)の畔(くるり)を乱刺(ランシ/みだれさす)して多く悪血(おけつ)を出(いだ)し、翌日更に赤気(しゃくき)の在(ある)ところを看て、初(はじめ)のごとく乱刺して血(ち)を捨(すつ)ること糞(ふん)のごとくすれば、神効有(あり)。
〔・ざどり:座取る:場所をとる。腫れ物などの周囲が、赤くはれあがる。/・丹毒:火丹ともいう。連鎖球菌の感染によって起こる皮膚の浅いところ(真皮)の化膿性炎症。皮膚の浅いところに生じた蜂窩織炎。突然、高い熱、悪寒、全身の倦怠感を伴って、皮膚に境のはっきりしたあざやかな赤い色のはれが現れ、急速に周囲に広がる。表面は皮膚が張って硬く光沢があり、その部分は熱感があって触れると強い痛みがある。水疱や出血斑を伴うこともある。Web記事/・風丹:水疱性丹毒。水丹。/水丹:小儿丹毒证型中之如有水在皮中者。出 《备急千金要方》卷二十二。...为小儿丹毒之一。多因热毒与水湿相搏所致。以股及阴部较多见,亦可发于遍身,证见黄赤色水疱,甚者破烂流水,湿烂疼痛。治宜清热利湿,方用防己散内服,外用升麻膏敷之,或以如意金黄散调敷。〕
〔『鍼灸經驗方』風丹及火丹毒:「以三稜鍼無間亂刺當處及暈畔、多出惡血、翌日更看赤氣所在、如初亂刺棄血如糞。神效」。〕
癭瘤:針(はり)し破(やぶ)るべからす。針(はり)する則(とき)は、毒を肆(ほしいまま)にす。
肉瘤:針(はり)灸するときは、皆人を殺す。慎むべし。
血瘤:針(はり)するときは、大(おおい)に血を出(いだ)す。止(やま)ずして死す。
△瘤(こぶ)に種々ありて、皆能(よく)治(ぢ)し易からず。其(その)数(かず)三十有(ゆう)六(りく)。最も血瘤・肉瘤・癭瘤は、針(しん)灸の施しがたきなり。膏薬・服薬を以て治(ぢ)すべし。
  〔癭瘤:病名。癭は頸部の腫瘤、瘤は体表に発生する腫物で、あわせて癭瘤というが、単に癭をさすことが多い。癭は大脖子・癭気とも呼ばれる。発病は環境や憂・思・欝・怒と関係があり、肝気が欝結し脾が健運できなくなったため、頸部で気滞痰凝が生じて形成される。 甲状腺腫・リンパ節腫などをさすことが多い。/肉瘤:肉腫。/血瘤:中医病名。血瘤是指体表血络扩张,纵横丛集而形成的肿瘤。可发生于身体任何部位,大多数为先天性,其特点是病变局部色泽鲜红或暗紫,或呈局限性柔软肿块,边界不清,触之如海绵状。相当于西医的海绵状血管瘤。〕

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