2017年9月28日木曜日

仮名読十四経治方 〔翻字〕48

廿五 急死門
中悪と名(なづ)く疾(やまい)あり。是(この)病(やまい)は悪(あし)き気に中(あた)るなり。皆陰中の毒気なり。人多くは莽々(もうもう)たる草の中(なか)、或(あるい)は生(おい)茂りたる藪の裏(うち)、或(あるい)は人常に行(ゆか)ぬ墓(はか)原(はら)にいたり、或(あるい)は古き井(い)口(ど)に入(い)りて忽ち急死することあり。是(この)時忽(たちまち)に百会に二十一壮。間使、年壮。承漿(じょうしょう)に七壮。人中(にんちゅう)に五十壮。陰(き)卵(ん)の下、十字の紋(すぢ)に三壮。神闕に百壮。下(しも)三里に七壮。大に神効あり。皆能(よく)生(しょう)を回(かえ)さずといふことなし。
○溺水(デキスイ/おぼる)して死したるには、神闕に
下二十二~二十六ウラ
百壮。即ち活(いきかえ)ること神(しん)のごとし。
○弔死(チョウシ/くびくくり)したるには、先(まづ)心下を候(うかが)ふべし。微(すこし)にても温(あたたま)りあれは必(かならす)活(いく)べし。法に首を縦(ゆる)めずして索(なわ)を解(とき)おろし、衣服を取(とり)、温(あたたか)なる所に安(やす)く臥(ふさ)しめ、厚く裹(つつみ)きびしく肛門を填(つ)め、一人は頭(づ)髪(はつ)を引(ひき)、縦(ゆる)めず、一人は胸肩を摩(さす)り、頻々(しばしば)屈(かが)め伸(のば)し後(のち)、竹の管を以(もち)て両方の鼻の孔(あな)を吹(ふけ)ば、即ち活(いく)べし。奇々妙なり。必ず針灸を急ぎ施すべからす。三日を過(すご)して章門を焼(やく)こと廿一壮。
○中暑にて死せんとするには、急に両乳(ち)の上(うえ)に灸すること七壮、妙効あり。

0 件のコメント:

コメントを投稿