2024年3月24日日曜日

鍼灸溯洄集 57 卷下(3)脚氣

   卷下・三オモテ(731頁)

  (3)脚氣

足內踝骨紅腫而痛者曰遶蹕風

  【訓み下し】

足の內踝(うちくるぶし)の骨 紅(あか)く腫れて痛む者は,遶蹕風(じようひつふう)と曰う。

  【注釋】

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「足內踝骨紅腫痛者,名曰遶蹕風」。

  https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100244243/369?ln=ja

 ○遶蹕風:『萬病回春』の原文のままだが,管見では他書には見えない用語。/遶:「繞」の異体字。めぐる,かこむ。/蹕:古時帝王出行時,實施交通管制,禁止人車通行,稱為「蹕」。泛指帝王出行時止宿的地方。/『回春』の説明から考えると,「蹕」は「踝」の誤字であろう。

 ◉『普濟方』卷417・鍼灸門・諸風:「治繞踝風:刺曲池二穴。如繞外踝痛,兼刺絲絡二穴。如繞內踝痛,兼治大都二穴……」。

 ◉『類經圖翼』卷6・經絡・手陽明大腸經穴:「曲池……主治……繞踝風,手臂紅腫,肘中痛……」。


○外踝骨紅腫而痛者曰穿踭風

  【訓み下し】

○外踝(とくるぶし)の骨 紅(あか)く腫れて痛む者は,穿踭風と曰う。

  【注釋】

 ○踭:方言,脚跟。

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「足外踝骨紅腫痛者,名曰穿踭風」。


○兩膝紅腫痛者曰鶴膝風

  【訓み下し】

○兩膝 紅(あか)く腫れて痛む者は,鶴膝風と曰う。

  【注釋】

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「兩膝紅腫痛者,名曰鶴膝風」。

 ◉『指南』病名彙考・鶴膝風:「『準繩』云,兩膝の内外皆腫痛して虎の咬(かむ)狀の如く,寒熱間(こもごも)作(おこり),股(もも)漸く細小にして,膝いよいよ腫大になるを鶴膝風と名く云云」。

 ◉『病名彙解』鶴膝風:  https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100232367/193?ln=ja


○兩腿胯痛者曰腿肞風

  【訓み下し】

○兩腿(もも)胯(こ)痛する者は,腿肞風(たいしゃふう)と曰う。

  【注釋】

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「兩腿胯痛者,名曰腿【月+又】風」。

 ★著者は「胯痛」を「こつう」と訓んでいるので,症状の一種と理解したのかも知れない。上文の訓にならえば,「兩腿(もも)胯(また) 痛む者は」と訓んだほうがよかろう。

 ○胯:腰側與大腿之間的部分。『說文解字』肉部:「胯,股也」。段玉裁注:「合兩股言曰胯」。

 ★肞:『萬病回春』の原文も【月+又】に作るが,添え仮名に「シヤ」とあるので,「肞」に翻字した。/肞:干し肉。『康熙字典』:「【篇海類編】音义。腶肞,脯也」。

 ○腿肞風:この用語も未見。【月+又】字は,「股」の誤字か。

 ◉『鍼灸聚英』天元太乙歌:「環跳能除腿股風」。


○內𦀰曰依濕者筋脉弛長而軟或浮腫生臁瘡曰濕脚氣

  【訓み下し】

○『內經(だいきょう)』に曰わく,「濕に依れば,筋脈弛長して軟らかなり」。或いは浮(うそ)腫れ,臁瘡(はぎかさ)を生ず,濕脚氣と曰う。

  【注釋】

 ○𦀰:「經・経」の異体字。以下,翻字は「經」とする。「脛」字などの旁も同じように書かれているが,同様に「脛」などで翻字する。 ○うそはる:薄腫。「うそ」は接頭辞。すこしばかり腫れあがる。 ○臁瘡:病名。由葡萄球菌或鏈球菌所引起的皮膚病。起初皮膚上會發生小膿泡,後逐漸增大,形成潰瘍、流膿、疼痛,最後留下瘢痕。/臁:脛的兩旁,即小腿兩側。

 ◉『指南』病名彙考・臁瘡:「俗に云はばきかさ。或はがんがさとも云」。

 ◉『病名彙解』臁瘡:「俗に云はばき瘡なり。はばきをする處に生ずるが故なり。○『外科集驗方』〔卷下・臁瘡論〕に云……,又曰,〈此の瘡 臁骨に生ずるを重(おもし)とす。……〉と云り。或は兩の曲䐐〔ヒツカガミ〕膀肚〔コムラ〕の下,內外兩踝の前に生ずるなり。臁は脛臁〔ハバキ〕なり」。/臁骨:脛骨。

  https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100232367/160?ln=ja

 ○はばき:【脛巾・行纏・脛衣】 (「脛穿(はぎはき)」、また、「脛巾裳(はばきも)」の略ともいう) 古く、旅行・外出の時などに、すねに巻きつけひもで結んで、脚を保護し動きやすくするもの。わらや布で作られ、後世の脚絆(きゃはん)にあたる。

 ○がんがさ:【雁瘡】 皮膚病の一種。湿疹、痒疹などをいう。四肢、とくに足に多くでき、非常にかゆい。俗に、雁が渡ってくるころにでき、去るころになおるところからいう。

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「腫者,名濕脚氣。濕者,筋脈弛長而軟,或浮腫,或生臁瘡之類,謂之濕脚氣」。

 ◉『素問』生氣通天論(03):「因於濕,首如裹。濕熱不攘,大筋緛短,小筋弛長,緛短為拘,弛長為痿」。


○筋脉踡縮攣痛枯細不腫曰乾脚氣

  【訓み下し】

○筋脈 踡縮攣痛して,枯れ細く腫れず,乾脚氣と曰う。

  【注釋】

 ○踡縮:蜷縮。蜷曲不伸貌。彎曲收縮。

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「不腫者,名乾脚氣。乾即熱也,筋脈踡縮攣痛、枯細不腫,謂之乾脚氣」。


○脚氣属血虗濕熱

  【訓み下し】

○脚氣 血虛濕熱に屬す。

  【注釋】

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「脚氣腫屬濕熱者,宜徹其邪也。……脚氣熱痛如火燎者,此濕熱盛也。……治兩足濕痹疼痛,或如火燎,從足胕熱起,漸至腹胯,或麻痹痿軟,皆是濕熱為病。……脚氣屬血虛濕熱者,宜除濕潤燥也」。


○脚氣焮熱紅腫痛風熱也

  【訓み下し】

○脚氣 焮熱(すいねつ)紅(あか)く腫れ痛み,風熱なり。

  【注釋】

 ○焮:火氣。炙、燒。/音は「キン コン」。「スイ」という音は,「炊」字からの類推か。

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「脚氣焮熱紅腫痛者,此風熱也」。


○脚氣兩脚酸疼属寒濕

  【訓み下し】

○脚氣 兩脚酸(しび)れ疼み,寒濕に屬す。

  【注釋】

 ◉『萬病回春』卷5・脚氣:「脚氣屬虛寒濕者,宜溫下元也。……二十四味飛步散 治下元虛損,脚膝酸軟疼痛,併並寒濕風氣,麻木不仁,及打傷跌損,行步艱辛」。


○楊太受曰脚氣爲壅疾治以宣通使開壅盛者以砭出惡血而去重勢經曰畜則腫砭射之也

  【訓み下し】

○楊太受が曰わく,「脚氣は壅疾と爲す。治(ぢ)するに宣通を以てす。壅を開かしめ,盛んなる者は,砭を以て惡血(おけつ)を出だす,重勢(ちようせい)を去る。經(きょう)に曰わく,〈畜(たくお)うる則(とき)は腫れ,砭にて之を射す〉」。

  【注釋】

 ◉『鍼灸聚英』引『玉機微義』脚氣〔卷23・脚氣門・論脚氣宜砭刺〕:「楊太受云:脚氣是為壅疾,治當以宣通之劑,使氣不能成壅也。壅既成而盛者,砭惡血而去其重勢。經曰:畜則腫熱,砭射之也,後以藥治之」。

 ◉岡田昌春等『脚氣概論』(『皇漢醫學叢書』第八冊)論脚氣異名:『千金方』曰:「黃帝云緩風濕痹是也」。『外臺』引蘇長史論曰:「晉宋以前,名為緩風。古來無脚氣名,後以病從脚起,初發因腫滿,故名脚氣也」。『醫說』曰:「脚氣古謂之緩風,又謂之厥者,是古今之異名也」。楊大受曰:「古無脚氣,『內經』名厥。兩漢名緩風,宋齊謂脚氣」。張景岳曰:「脚氣之說,古所無也。自晉蘇敬始有此名。然其腫痛麻頑,即經之所謂痹也。其縱衍緩不收,即經所謂痿也。其甚而上衝,即經之所謂厥也」。


○有風寒濕者衝陽[足跗上五寸去陷谷三寸骨間動脉]公孫[足大指本節後一寸內踝之前]三里[膝下三寸]深刺

  【訓み下し】

○風寒濕有る者は,衝陽[足の跗(こう)の上(かみ)五寸,陷谷を去ること三寸,骨の間,動脈]・公孫[足の大指の本節(もとふし)の後(あと)一寸,內踝(うちくるぶし)の前]・三里[膝の下三寸]深く刺す。

  【注釋】

 ◉『鍼灸聚英』治例・雜病・脚氣:「有濕熱、食積、流注、風濕、寒濕。鍼公孫、衝陽。灸三里」。


○脚氣脚脛濕痺渾身掻痒五指疼懸鐘[足外踝上三寸動脉]飛楊[外踝骨上七寸]深刺

  【訓み下し】

○脚氣,脚(あし)脛(はぎ) 濕痺し,渾身搔痒,五指疼(いた)むに,懸鐘[足の外踝(とくるぶし)の上(かみ)三寸,動脈]・飛楊[外踝(とくるぶし)の骨の上七寸]深く刺す。

  【注釋】

 ○掻痒:「掻」は「搔」の異体字。「痒」は異体字。「搔癢」:用指甲抓癢處。かゆいところを爪でひっかく。 ○飛楊:飛揚穴。本書では「椎」が総じて「推」に書かれているように,木偏と手偏の書き分けが混乱している。

 ◉『醫學入門』治病要穴・懸鍾〔=懸鐘〕:「主……脚氣,脚脛濕痺,渾身掻痒,五足指疼」。

 ◉『醫學入門』飛揚:「主頭痛目眩,鼻衄,頸項疼,歷節風足指不得屈伸,腰痛腨痛……足痿失履不收」。

 ◉『鍼灸聚英』飛揚:「主痔腫痛,體重,起坐不能,步履不收,脚腨酸腫,戰慄,不能久立久坐,足指不能屈伸……」。


○脚氣膝關痛筋攣不可屈伸曲泉[膝股上內側屈膝橫文頭取之]陽陵泉[膝下一寸䯒之外廉之陷中]風市[膝上七寸]深刺

  【訓み下し】

○脚氣,膝關(しつかん)痛み,筋攣(きんれん),屈(かが)め伸ぶ可からず,曲泉[膝股(もも)の上(うえ),內の側(かたわら),膝を屈(かが)めて橫紋の頭(かしら)に之を取る]・陽陵泉[膝の下(しも)一寸,䯒(はぎ)の外廉(そとかど)の陷中]・風市[膝の上(かみ)七寸]深く刺す。

  【注釋】

 ◉『鍼灸聚英』曲泉:「主……膝關痛,筋攣不可屈伸……」。

 ◉『鍼灸聚英』陽陵泉:「主膝伸不得屈,髀樞膝骨冷痺,脚氣,膝股內外廉不仁,偏風半身不遂,脚冷無血色,苦嗌中介然,頭面腫,足筋攣」。

 ◉『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人:「脚膝痛者委中燒,三里曲泉陽陵焦,風市崑崙解谿等,以上七穴最為高。……假如腿痛置骨康,脚氣風市或五壯,或五十壯百壯灸」。


○脚氣膝腫脛痠脚跟筋急痛承山[兌腨腸下分肉間陷中]委中[膕中央約文動脉陷]陽輔[足外踝上四寸輔骨前絕骨端三分]深刺

  【訓み下し】

○脚氣,膝(ひざ)腫れ脛(はぎ)痠(しび)れ,脚(あし)跟(きびす)筋(すじ)急痛に,承山[兌(こ)腨(む)腸(ら)の下(しも),分肉の間の陷中]・委中[膕(おりかがみ)の中央(まんなか),約文の動脈の陷(くぼみ)]・陽輔[足の外踝(とくるぶし)の上(かみ)四寸,輔骨の前,絕骨(ようじほね)の端(はし)三分]深く刺す。

  【注釋】

 ○ようじほね:楊枝骨。

 ◉『鍼灸聚英』承山:「主大便不通,轉筋,痔腫,戰慄不能立,脚氣,膝腫,脛痠脚跟痛,筋急痛,脚氣膝下腫……」。

 ◉『鍼灸聚英』委中:「主膝痛及拇指……」。

 ◉『鍼灸聚英』陽輔:「主腰溶溶如坐水中,膝下膚腫,筋攣,百節痠疼,實無所知,諸節盡痛,痛無常處,……胸中脇肋髀膝外至絕骨外踝前節痛……」。

 ◉『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人:「膝胻股腫治委中,三里陽輔解谿同,再及承山通五穴」。


○脚脛痠痛不能久立風水膝腫骨髓冷疼上廉[三里下三寸取]然谷[足內踝前大骨下陷者中]深刺

  【訓み下し】

○脚(きゃく)脛(けい)痠(しび)れ痛んで久しく立つこと能わず,風水膝(ひざ)腫れ,骨髓冷え疼(いた)み,上廉[三里の下(しも)三寸に取る]・然谷[足の內踝(うちくるぶし)の前,大骨(おおぼね)の下(しも)の陷者中]深く刺す。

  【注釋】

 ○脚脛:上文では「あしはぎ」と訓んでいた。

 ○風水膝腫:『鍼灸甲乙經』卷8・腎風發風水面胕腫第5:「黃帝問曰:少陰何以主腎?腎何以主水?岐伯對曰:腎者,至陰也,至陰者,盛水也。肺者,太陰也,少陰者,冬脉也,其本在腎,其末在肺,皆積水也。問曰:腎何以聚水而生病?對曰:腎者,胃之關也,關門不利,故聚水而從其類,上下溢於皮膚,故爲胕腫。胕腫者,聚水而生病也。問曰:諸水皆主於腎乎?對曰:腎者,牝藏也,地氣上者,屬於腎而生水液,故曰至陰。勇而勞甚則腎汗出,腎汗出逢於風,内不得入於府藏,外不得越於皮膚,客於玄府,行於皮裏,傳爲胕腫,本之於腎,名曰風水。問曰:有病腎風者,面胕痝然腫(《素問》無腫字)壅,害於言,可刺否?對曰:虛不當刺,不當刺而刺,後五日其氣必至。問曰:其至何如?對曰:至必少氣,時從胷背上至頭,汗出,手熱,口乾苦渴,小便黃,目下腫,腹中鳴,身重難行,月事不來,煩而不能食,食不能正偃,正偃則欬甚,病名曰風水。……風水膝腫,巨虛上廉主之」。

 ◉『鍼灸聚英』巨虛上廉:「主藏氣不足,偏風脚氣,腰腿手足不仁,脚脛痠痛,屈伸難,不能久立,風水膝腫,骨髓冷疼……」。

 ◉『醫學入門』然谷:「主……胻酸胕腫不能履地……」。


○兩膝紅腫疼脾關[膝上伏菟後交分中]隂市[膝上三寸]委中三里[穴處出上]深刺

  【訓み下し】

○兩膝 紅(あか)く腫れ疼(いた)むに,脾關[膝の上(うえ),伏菟の後(あと),交分の中(うち)]隂市[膝上三寸]・委中・三里[穴處 上に出づ]深く刺す。

  【注釋】

 ★『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人によれば,「兩膝」は「兩脚」,「脾關(髀關)」は「膝關」,「菟」は「兔」の誤りであろう。

 ◉『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人:「兩脚紅腫更疼痛,膝關委中三里攻,再兼陰市通四穴」。

 ◉『鍼灸聚英』髀關:「膝上伏兔後交分中。……主腰痛,足麻木,膝寒不仁,痿痺,股內筋絡急,不屈伸,小腹引喉痛」。

 ◉『鍼灸聚英』膝關:「主風痺,膝內廉痛引臏,不可屈伸,咽喉中痛」。


○穿跟草鞋風丘墟[足外踝下如前陷中骨縱中去臨泣三寸]商丘[足內踝骨下微前陷者中]照海[足內踝下]淺刺

  【訓み下し】

○穿跟草鞋風に,丘墟[足の外踝(とくるぶし)の下(しも),前に如(ゆ)く陷中,骨の縱の中(なか),臨泣を去ること三寸]・商丘[足の內踝(うちくるぶし)の骨の下(しも),微(すこ)し前の陷者中]・照海[足の內踝の下]淺く刺す。

  【注釋】

 ○草鞋風:繞踝風或者草鞋風,下冷水後非常疼痛,難於行走。屬於痺症,痛風一類。/草鞋:用草編成的鞋。わらじ。

 ◉『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人:「若患穿跟草鞋風,崑崙丘墟商丘紅,並及照海通四穴」。


○脚氣足腨腫脚腕足心疼崑崙[足外踝後跟骨上陷者中]委中[穴處出上]深刺

  【訓み下し】

○脚氣,足腨(たん)腫れ,脚腕足心疼(いた)むに,崑崙[足の外踝の後(あと),跟骨(きびすほね)の上(かみ)の陷者中]・委中[穴處 上に出づ]深く刺す。

  【注釋】

 ○腨(たん):字書によれば,音は「セン」。「たん」は「端」の音からの類推か。小腿肚子。ふくらはぎ。

 ◉『鍼灸聚英』雜病歌・手足腰腋女人:「脚腕痠者委中臨,再兼一穴是崑崙,足心疼痛取崑崙」。

 ◉『鍼灸聚英』崑崙:「主腰尻脚氣,足腨腫不得履地,鼽衄,膕如結,踝如裂……」。

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