卷中・五ウラ(686頁)
治法 /【訓】治法(ぢほう)
(4)中風 /【訓】中風(ちゅうぶう)
中風者有真中有類中之分真中外來風邪乘虛
而入凢口開手撒眼合遺尿吐沫直視喉鼾睡而
卷中・六オモテ
面赤如粧汗綴如珠痰喘作聲必死也
【訓み下し】
中風は,真中有り,類中の分かち有り。真中は外來(げらい)の風邪 虛に乘じて入る。凡そ口開き,手撒(ひろ)がり,眼(まなこ)合わせ,遺尿し,沫(あわ)を吐き,直視(ぢきし)し,喉鼾睡して,面(おもて)赤く粧(よそお)うが如く,汗綴(つづ)いて珠(たま)の如し,痰喘 聲を作(な)すは,必ず死す。
【注釋】
○岡本一抱『(万病回春)病因指南』
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00000707
中風:12/247コマ目 類中風:18/247コマ目
○凢:「凡」の異体字。 ○撒:放開、散放。 ○合:關閉、合攏。 ○遺尿:一種不自主的排尿現象。岡本一抱『万病回春指南』(以下,『指南』)卷2・病名彙攷:「遺尿:遺溺とも云。小便自(おのづから)出て覚(おぼえ)ざる也。遺尿失禁と云も同事也」。 ○吐沫:吐出白沫。 〇直視:指患者在神志不清的情況下,兩眼向前凝視,目睛無神的症状。常與其他腦神經症同時發生。多由肝風內動所致。見於中風、驚風、癲癇等病。 ○喉:『萬病回春』『醫學正傳』によれば,この下「如」字を脱す。 ○鼾睡:いびきをかいて眠ること。[sound,snoring sleep] 熟睡時發出鼾聲。/喉(のど) 鼾睡するが如し。 ○粧:「妝」の異体字。婦女用脂粉修飾容貌。/『指南』面赤如粧:「顏色赤光だちて,女のけさうせる皃の如し。多くは陰虚の熱に因る」。 ○綴:連結。如:「連綴」。
◉龔廷賢『萬病回春』(1588年刊)卷2・中風・真中風證:「中風者,有真中風、有類中風之分。真中風者……腠理不密,風邪乘虛而入」。
◉『萬病回春』卷2・中風:「凡口開手撒、眼合遺尿、吐沫直視、喉如鼾睡、肉脫筋骨痛、發直、搖頭上攛、面赤如粧、汗綴如珠、痰喘作聲,皆不治也」。
◉虞摶(1438~1517)『醫學正傳』卷1・中風・方法:「凡中風,口開手撒,眼合遺尿,吐沫直視,喉如鼾睡,肉脫筋痛髮直,搖頭上竄,面赤如狂,汗綴如硃,皆為中風不治之證也」。
〇類中者七情因風濕痰火也
【訓み下し】
〇類中は,七情に風濕痰火に因る。
【注釋】
◉『醫學正傳』卷1・醫學或問・中風・論:「盡因風濕痰火挾虛而作」。
◉『萬病回春』卷2・類中風:「類中風者,則常有之。有中寒、中暑、中濕、中火、中氣、食厥、勞傷、房勞、痰厥、血暈、中惡卒死等症,皆類中風者甚多」。
○初痲木疼痛風濕也
【訓み下し】
○初め痲木疼痛は,風濕なり。
【注釋】
○痲木:失去感覺。/痲:知覺喪失或變得遲鈍。通「麻」。
◉『萬病回春』卷2・中風:「初中風邪,麻木疼痛者,風濕氣也」。
○右半身不遂手足癱瘓者属氣虛與痰也
【訓み下し】
○右半身遂(かな)わず,手足癱瘓は氣虛と痰とに屬す。
【注釋】
○半身不遂:身體一側麻痺癱瘓失去自主的能力,多屬中風或脊椎受損的後遺症。也稱為「偏廢不仁」、「偏風」、「偏癱」、「偏枯」。/偏癱又叫半身不遂,是指一側上下肢、面肌和舌肌下部的運動障礙,它是急性腦血管病的一個常見症状。輕度偏癱病人雖然尚能活動,但走起路來,往往上肢屈曲,下肢伸直,癱瘓的下肢走一步劃半個圈,我們把這種特殊的走路姿勢,叫做偏癱步態。嚴重者常臥床不起,喪失生活能力。 ○癱瘓:たんかん。「病むさま」の場合は「タんタん」と双聲でよむ〔『漢辞海』第4版〕。添え仮名は「ナンクハン」。神經機能發生障礙,肢體麻痺、不能行動的病症。也稱為「風癱」。/癱瘓,病證名。又名癱瘓風。見『外台秘要』卷十四。指肢體痿弱不用的病證。 ○痰:『萬病回春』によれば「濕痰」。
◉『萬病回春』卷2・中風・加減潤燥湯:「右半身不遂、手足癱瘓者,屬氣虛與濕痰也」。
○手足癱瘓口喎語澁属血虛而火盛也
【訓み下し】
○手足癱瘓,口喎(ゆが)み語澁るは,血虛と火盛とに屬す。
【注釋】
◉『萬病回春』卷2・中風・加味大補湯:「中風手足癱瘓、口喎語澀等症,屬血虛而火盛者,宜清補也(宜後方)」。/「血虛して火盛なるに屬す」と訓むべきであろう。
○手足癱瘓舌強蹇言属虛熱也
【訓み下し】
○手足癱瘓,舌強ばり蹇言は虛熱に屬す。
【注釋】
○蹇:遲鈍、不流利。北周・庾信『謝滕王集序啟』:「言辭蹇吃,更甚揚雄」。「謇」(口吃、說話不順利)に通ず。どもる。発音がなめらかでないさま。
◉『萬病回春』卷2・中風・奪命還真丹:「中風手足癱瘓、舌強言蹇等症,屬虛熱者,宜滋補也(宜後方)」。
○手足癱瘓半身痿弱不能動属虛寒也
【訓み下し】
○手足癱瘓,半身痿弱,動くこと能わざるは,虛寒に屬す。
【注釋】
◉『萬病回春』卷2・中風・健步虎潛丸:「中風手足癱瘓、半身痿弱不能動履等症,屬虛寒者,宜溫補也」。
○半身不遂患偏風肩髃[肩端上兩骨之間擧臂取之]曲池[肘橫紋頭]列缺[去腕上側一寸五分]三里[曲下二寸]合谷[手大指次指歧骨間陷中]陽陵泉[膝下一寸外廉兩骨]淺刺
【訓み下し】
○半身遂(かな)わず,偏風を患(うれ)う。肩髃[肩端(けんたん)の上(かみ),兩骨の間(あいだ),臂(ひじ)を擧げて之を取る]曲池[肘(うで)の橫紋の頭(かしら)]列缺[腕(わん)を去る上(かみ)の側(かたわら)一寸五分]三里[曲下二寸]合谷[手の大指(ゆび)の次の指の歧(ちまた)骨の間の陷中]陽陵泉[膝下(しっか)一寸外廉兩骨]淺く刺す。
【注釋】
★経穴の位置について:以下,同一穴でも説明が一定していない。省略した表現が多い。
○列缺[去腕上側一寸五分]:『鍼灸聚英』列缺:「去腕側上一寸五分」。
○三里[曲下二寸]:『鍼灸聚英』(手)三里:「曲池下二寸」。以下「曲下」という記載多し。
◉『鍼灸聚英』雜病歌・風:「半身不遂患偏風。肩髃曲池列缺同。陽陵泉兮手三里。合谷……」。
★『鍼灸聚英』雜病歌は,『神應經』をもとにして作られている。
○右瘓左合谷三里陽谷[手腕外側兌骨下陷]陽輔[外踝上四寸]崑崙[外踝後跟骨上]目載上刺絲竹空[眉骨後陷]
【訓み下し】
○右瘓に左の合谷・三里・陽谷[手の腕(わん)の外の側(かたわら),兌骨の下(しも)の陷]陽輔[外踝の上(かみ)四寸]崑崙[外踝の後(あと),跟骨(きびすほね)の上(かみ)]目(め)載(たい)〔戴〕上 絲竹空[眉の骨の後ろの陷]を刺す。
【注釋】
○載:添え仮名によれば,「戴」の誤字。
◉『鍼灸聚英』雜病歌・風:「左癱右瘓曲池先,陽谷合谷及中渚,三里陽輔崑崙痊……目戴上治絲竹空」。
卷中・六ウラ(688頁)
○脊反折風府[腦戸下一寸半]瘂門[頂入髮際五分陷中]深刺
【訓み下し】
○脊(せなか)反折に風府[腦戸下一寸半]瘂門[頂(うなじ)(項)の髮の際(はえぎわ)に入る五分の陷中]深く刺す。
【注釋】
★原文には○なし。補った。
○頂:本書では「項」が多く「頂」字で表記されている。また,逆もあり。
◉『鍼灸聚英』雜病歌・風:「脊反折兮治風府。並治瘂門真有補」。
桉經曰春夏刺淺秋冬刺深肥人刺深
瘦人刺淺肌肉淺薄窌穴刺淺艾少肌肉深厚窌
穴刺深艾多又春與夏不同秋與冬不同肥瘦有
適中者有太肥而壅腫者有太瘦而骨立者以意
消息不可犱一論也今爰曰淺五分以下曰深五
分以上也後倣之
【訓み下し】
案ずるに,「經に曰わく,〈春夏は刺(し)淺し,秋冬は刺深し。肥人(にん)刺深く,瘦人(にん)刺淺し〉。肌肉淺薄(ばく)の窌穴は刺淺く艾(がい)も少なし。肌肉深厚の窌穴は刺深く艾も多し。又た春と夏と同じからず,秋と冬と同じからず。肥瘦 適中の者有り,太(はなは)だ肥えて壅腫の者有り,太だ瘦せて骨立つ者有り。意〔こころ?/こう?〕を以て消息して,一(いつ)を執(と)って論ず可からず」。今ま爰(ここ)に淺しと曰うは五分以下,深しと曰うは五分以上なり。後ち之に倣え。
【注釋】
○桉:同「案」。考查、察辦。通「按」。 ○經曰:『鍼灸聚英』巻1・手太陰肺經の末:「經曰:〈春夏刺淺, 秋冬刺深,肥人刺深,瘦人刺淺〉。故在春夏與瘦人,當從淺刺,秋冬與肥人。 當從深刺,又曰:〈陷下則灸之〉。陷下不甚者,灸當從少,陷下甚者,灸當從多, 又寒涼之月,火氣衰,灸當從多,溫暑之月,火氣旺,灸當從少,又肌肉淺薄窌穴,刺淺艾少,肌肉深厚窌穴,刺深艾多,又春與夏不同,秋與冬不同,肥瘦有適中者,有過壅腫者,有太瘦而骨立者,以意消息,不可執一論也。又大人與小兒,刺淺深,艾多少不同,又人頭面及小兒宜毫鍼,艾炷如小麥也」。 ○春夏刺淺秋冬刺深:『難經』七十難曰:「經言春夏刺淺,秋冬刺深者,何謂也?然:春夏者,陽氣在上,人氣亦在上,故當淺取之;秋冬者,陽氣在下,人氣亦在下,故當深取之」。 ○肥人刺深瘦人刺淺:『靈樞』終始:「春氣在毛,夏氣在皮膚,秋氣在分肉,冬氣在筋骨。刺此病者,各以其時為齊。故刺肥人者,(以)秋冬之齊,刺瘦人者,以春夏之齊」。 ○窌穴:泛指穴位。『鍼灸聚英』凡例:「此書以經絡窌穴類聚為一卷」。 ○有適中者:訓点にしたえば「適中有り者」となるが,後文および和刻本『鍼灸聚英』にしたがい,改めた。 ○壅腫:因血管堵塞等原因而引起的腫脹。漢 董仲舒『春秋繁露‧五行順逆』:「則民病血壅腫,目不明」。【臃腫】毒瘡。『戰國策』韓策三:「人之所以善扁鵲者,為有臃腫也」。【癰腫】膿瘡。即惡性腫毒。漢・王充『論衡』感虛:「夫山崩壅河,猶人之有癰腫,血脈不流也」。 ○骨立:形容身體非常瘦弱。 ○意:意思。見解、看法。添え仮名は「コヽワ」に見える。「コウ」か「ココロ」か。 ○消息:消長,增減;盛衰。變化。斟酌。 ○犱一:【執一】固執一端,不知權變。/犱:「執」の異体字。○
○口眼喎斜太淵[掌後陷中]列缺申脉[外踝下五分陷]二間[食指本節前內側陷]內庭[足大指次指外間陷]行間[足大指縫間動脉應手陷]淺刺
【訓み下し】
○口眼喎斜に太淵[掌(じょう)後の陷中]・列缺・申脈[外踝の下(しも)五分の陷]・二間[食指の本節(もとふし)前(まえ)內側(そく)の陷]・內庭[足の大指(ゆび)の次の指の外間(かん)の陷]・行間[足の大指(ゆび)の縫(ぬいめ)の間(あいだ),動脈 手に應ず,陷]淺く刺す。
【注釋】
★列缺に位置情報なし。おそらく既出のため,省略。
◉『鍼灸聚英』卷8・雜病・風:「口眼喎斜治太淵,列缺申脈與二間,內庭行間地五等,水溝頰車合谷連,復有通谷不可失,十一穴治病即痊」。 ◉『神應經』諸風部:「口眼喎:列缺 太淵 二間 申脈 內庭 行間 通谷 地倉 水溝 頰車 合谷」。
○口噤不可開失音牙關頷頰腫頰車[耳下曲頷端近前陷開口有空]承漿[唇稜下陷開口取之]合谷淺刺
【訓み下し】
○口噤,開く可からず,失音(しついん),牙關(げかん),頷頰腫れるに,頰車[耳の下,曲頷の端(はし),前に近き陷(くぼみ),口を開(ひら)けば空(あな)有り]・承漿[唇の稜下(とがりした)の陷,口を開いて之を取る]・合谷,淺く刺す。
【注釋】
○失音:由於喉部肌肉或聲帶發生病變所引起嗓音低弱、喑啞的病症。/聲音嘶啞或不能發聲,古稱喑。須辨外感、內傷、得病新久,證之虛實寒熱。『諸病源候論』風病諸候:「皆由風邪所傷,故謂風失音不語」。 ○牙關:上下牙齒咬合的部分。 ○頷:下巴。あご。 ○頰腫頰車[耳下曲頷端近前陷:『鍼灸聚英』卷1・足陽明經穴にこの下「中」字あり。経穴の位置については,省略された説明が多い。以下,基本的に指摘しない。
◉『鍼灸聚英』雜病・風:「凡人口噤不可開,頰車承漿合谷該」。
卷中・七オモテ(689頁)
○手足不舉痛麻拘攣連眼腫赤痛頭旋臨泣[足小指次指本節後間陷]淺刺久留功
【訓み下し】
○手足舉がらず,痛み麻(しび)れ,拘攣 眼に連なり,腫れ赤く痛む,頭旋(づせん)に臨泣[足の小指の次の指の本節(もとふし)の後ろの間,陷(くぼみ)]淺く刺す。久しく留めて功(しるし)あり。
【注釋】
◉『鍼灸聚英』八法八穴歌:「手足中風不舉,痛麻發熱拘攣,頭風痛腫項腮連,眼腫赤痛頭旋,齒痛耳聾咽腫,浮風搔癢筋牽,腿疼脇脹肋肢偏,臨泣鍼時有驗」。
○主血虛氣虛火與濕痰風市[膝上外廉兩筋中]風池[耳後髮際陷中按之引於耳中]環跳[髀樞後宛宛中]深刺神闕[臍中]百會[頂中央旋毛中可容豆直兩耳尖]曲池肩髃可灸刺
【訓み下し】
○血虛・氣虛と火と濕痰と主る。風市[膝の上(かみ)外廉(そとかど)兩筋の中(うち)]・風池[耳の後(しりえ)の髮際の陷中。之を按(お)せば耳の中(なか)に引く]・環跳[髀樞の後(しりえ),宛宛たる中(なか)]。深く刺す。神闕[臍の中(なか)]・百會[頂きの中央(まんなか),旋毛(つぢけ)の中(なか),豆を容る可し。直ちに兩の耳の尖り]曲池・肩髃,灸刺す可し。
【注釋】
★「風市」に「フウチ」と添え仮名あり。「風池」の影響か。
◉『鍼灸聚英』治例・雜病・風:「大率主血虛氣虛,火與濕,多痰。中風,神闕、風池、百會、曲池、翳風、風市、環跳、肩髃,皆可灸之,以鑿竅疏風。又鍼以道氣」。
○偏風口喎目不得閉失音不語飲水不收水漿漏地倉[夾口吻旁四分]大迎[曲頷前一寸三分骨陷中]翳風[耳後尖角陷中按之引耳中痛]淺刺
【訓み下し】
○偏風口喎,目 閉づるを得ず,失音(しついん)語らず,飲水收めず,水漿漏れるに,地倉[口吻を夾(さしはさ)み旁ら四分]・大迎[曲頷の前一寸三分,骨の陷中]・翳風[耳後(にご)尖角の陷中,之を按す,耳中(にちゅう)に引いて痛む]淺く刺す。
【注釋】
◉『鍼灸聚英』地倉:「……主偏風口喎,目不得閉,脚腫,失音不語,飲水不收,水漿漏落,眼瞤動不止,瞳子癢。遠視䀮䀮,昏夜無見……」。
◉『鍼灸聚英』大迎:曲頷前一寸三分骨陷中動脈。又以口下當兩肩是穴。……主風痙口瘖瘂,口噤不開,唇吻瞤動,頰腫牙疼,寒熱,頸痛瘰癧,舌強舌緩不收,不能言,目痛不得閉。
◉『鍼灸聚英』翳風:「耳後尖角陷中,按之引耳中痛。……主耳鳴耳聾,口眼喎斜,脫頷頰腫,口噤不開,不能言,口吃,牙車急,小兒喜欠」。
○肘不能屈中渚[手小指次指本節後間陷]腕骨[手外側腕前起骨下]淺刺
【訓み下し】
○肘(うで)屈(かが)むこと能わず。中渚[手の小指次の指本節(もとふし)の後ろの間陷(くぼみ)]・腕骨[手の外の側(かたわら),腕前(わんぜん)起骨の下(しも)]淺く刺す。
【注釋】
◉『鍼灸聚英』中渚:「手小指次指本節後間陷中,在腋門下一寸。……主:……肘臂痛,手五指不得屈伸」。
◉『鍼灸聚英』雜病歌・風:「肘不能屈治腕骨」。
○偏腫內關[掌後去腕二寸兩筋間]冲陽[足跗上五寸]深刺
【訓み下し】
○偏腫。內關[掌後,腕を去る二寸,兩筋の間]・冲陽(しょうよう)[足の跗(こう)の上(かみ)五寸]深く刺す。
【注釋】
○偏腫:『神應經』諸風部:「偏腫:列缺・冲陽。身体反折:肝兪。中風肘攣:內關」。
○冲陽:衝陽。
卷中・七ウラ(690頁)
○中風瘖瘂支溝[腕後臂外三寸兩骨間陷]間使[掌後三寸兩筋間陷]靈道[掌後一寸五分]隂谷[膝下內輔骨後]口噤不開頰車[耳下曲頷端近前陷中開口有空]承漿[唇稜下陷中]合谷深刺
【訓み下し】
○中風(ちゅうふ),瘖瘂。支溝(しごう)[腕(わん)の後ろ,臂(ひじ)の外(ほか)三寸,兩骨の間の陷]・間使[掌後三寸兩筋の間の陷]靈道[掌後一寸五分]・隂谷[膝の下(しも),內輔骨の後ろ]。口噤(つぐ)み開かず。頰車[耳の下(しも),曲頷の端(はし),前に近き陷中,口を開けば空(あな)有り]・承漿[唇稜の下(しも),陷中]合谷,深く刺す。
【注釋】
◉『神應經』諸風部:「瘖瘂:支溝 間使 合谷 魚際 靈道 隂谷 復溜 然谷 通谷。口噤不開:頰車 承醬(ママ) 合谷」。
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