2024年2月1日木曜日

鍼灸溯洄集 07  (3)診心

   二オモテ(631頁)

(3)診心         

本藏篇曰無𩩲骬者心高[云云] 九鍼十二原篇曰膏

之原出於鳩尾肓之原出於脖胦[云云] 故診者必候

鳩尾○輕按有力而無動氣者心堅之候○輕按

有動氣者心堅之候○輕按有動氣重按其動有

根者心虗之候○手下跳動重手却無根者觸物

  二ウラ(632頁)

驚心之候是不待藥而心鎮則自復○心下動氣

卛臍間者心腎兼虚○心下有動氣身自如揺者

心神衰乏之候○心下有積聚不動者属痰連其

右脇無形者属氣有形者属食其動者虫積瘕聚

之類○一切久病周腹柔虚痞塊卒衝心下者不

治之候○一切痛在下部者乍見心下或心痛如

刺吃逆嘔噦者難治之候如脚氣攻心之類


  【訓み下し】

   診心

本藏篇に曰わく,「𩩲骬無き者は,心高き,と云云(うんうん)」。九鍼十二原篇に曰わく,「膏の原(みなもと) 鳩尾に出づ。肓の原(みなもと) 脖胦に出づ(,と)云云(うんうん)」。故(かるがゆえ)に診は必ず鳩尾を候(うかご)う。○輕く按(お)して力有って動氣無きは,心堅(けん)の候(うかが)い。○輕く按(お)して動氣有るは,心堅きの候(うかが)い。○輕く按(お)して動氣有る,重く按(お)して,其の動 根(ね)有るは,心虛の候(うかが)い。○手の下跳(おど)り動き,重手却って根無きは,物に觸れて心(こころ)を驚かすの候(うかが)い。是れ藥を待たずして心鎮まる則(とき)は,自(おのずか)ら復す。○心下動氣 臍間に率(ひ)く者は心腎兼ね虛す。○心下に動氣有り,身自(みずか)ら搖(うご)くが如きは,心神 衰乏の候(うかが)い。○心下に積聚(しゃくじゅ)有って,動かざる者は痰に屬す。其の右の脇に連なって,形無き者は,氣に屬す。形有る者は,食に屬す。其の動は,虫積(むししゃく)・瘕聚(かじゅ)の類(たぐい)。○一切久病,周腹柔虛,痞塊卒(にわ)かに心下に衝く者は,不治(ふち)の候(うかが)い。○一切の痛み,下部(けぶ)に在る者は,乍(たちま)ち心下に見(あら)わる,或いは心痛(むねいた)むこと刺すが如く,吃逆嘔噦は,難治の候(うかが)い。脚氣 心を攻むるの類(たぐい)の如し


      【注釋】

     ○本藏篇曰:『靈樞』本藏(47):「無𩩲骬者、心高、𩩲骬小短擧者、心下、𩩲骬長者、心下堅、𩩲骬弱小以薄者、心脆、𩩲骬直下不擧者、心端正、𩩲骬倚一方者、心偏傾也」。 ○𩩲骬:𩩲骬爲骨骼名。出《黃帝內經靈樞·骨度》。指胸骨劍突。《釋骨》:「蔽心者曰𩩲骬、曰鳩尾、曰心蔽骨、曰臆前蔽骨」。 ○九鍼十二原篇曰:『靈樞』九針十二原(01):「膏之原、出於鳩尾、鳩尾一。肓之原、出於脖胦、脖胦一」。〈馬蒔〉曰:脖胦、一名下氣海、一名下肓、臍下一寸半宛宛中、男子生氣之海。〈桂山先生〉曰:出于《甲乙》。又曰:按『玉篇』:脖胦、臍也。猶天樞即臍、而其穴則在俠臍兩傍各二寸邪。 ○鳩尾:人體部位名。𩩲骬。/經穴名。鳩尾穴。出《靈樞.九針十二原》。別名尾翳、𩩲骬。屬任脈。膏之原穴。任脈之絡穴。在上腹部,前正中線上,當胸劍結合部下1寸。 ○動氣:動氣指臍周的搏動。出《難經·十六難》。《傷寒指掌》卷三:“動氣者,築築然動於臍旁上下左右,甚至連及虛裏、心、脇,而渾身振動也。此病由於妄汗、妄下,氣血大虧,以致腎氣不納,鼓動於下而作也;或由其人少陰素虧,因病而發,恆見於瘦薄虛弱之人。” ○心堅之候:「心堅之候」がつづくのは不審。 ○藥:原文は「草冠(艸)+乐」。:薬。「藥」の異体字。 ○卛:「率」の異体字。訓「ヒク」。ひきいる。引率。 ○間:あたり。付近。 ○積聚:積纍聚集;薀積。中醫指腹內結塊的病症。《難經‧五十五難》:「積者陰氣也, 其始發有常處,其痛不離其部,上下有所終始,左右有所窮處;聚者陽氣也,其始發無根本,上下無所留止,其痛無常處謂之聚,故以是別知積聚也」。 ○属痰:原文添え仮名「タンニシヨス」。しかし次行の「属」には「ソクス」とあり。 ○虫積:病證名。腹內蟲多積聚成塊的病證。亦稱九蟲積。蟲積,腹痛多在臍周,時作時止,或腹中有塊,不堅硬,推時能動,面黃肌瘦,時吐苦水、清水,或睡時流涎,脘腹膨大等。 ○瘕聚:婦女任脈受病的證候。主要症狀為腹部臍下有硬塊,可移動,痛無定處。 ○痞塊:中醫上指腹腔中因脾臟腫大或其他疾病而產生的硬塊。也稱為「痞積」。泛指腹內腫塊。 ○不治:添え仮名「フチ」。実際の発音は「ふぢ」か。 ○吃逆:呃逆。呃逆是一個生理上常見的現象,俗稱打嗝。打嗝是因為橫隔膜痙攣收縮而引起的。/本症可見於胃、膈肌痙攣和神經性呃逆,亦可見於危重病證。現代醫學的胃腸神經官能症、胃炎、胃擴張、肝硬化晚期、腦血管疾病、尿毒症及其他胃、腸、腹膜、縱隔、食管的疾病,引起膈肌痙攣發生呃逆者,均可參照辨證治療。 ○噦:①呃逆之古稱。②指乾嘔。 ○脚氣攻心:【腳氣衝心。】爲病證名。腳氣危證之一。腳氣衝心是指以心悸氣喘,面脣青紫,神志恍惚,噁心嘔吐等爲主要表現的腳氣病。病因:多由腳氣遷延失治、正氣日虛、邪毒上攻心胸所致。本病證見於腳氣性心臟病。/

    農林水産省 脚気の発生 https://www.maff.go.jp/j/meiji150/eiyo/01.html

 ○ここでは,「虚」「虗」が用いられているが,後文では「虗」で表記されることが圧倒的に多いと思う。【訓み下し】では,「虛」字を用いる予定である。

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