史脫治疸 趙泉療瘧 史脫は疸を治し 趙泉は瘧を療す (史脫・趙泉)
晉書史脫性器沉毅志行敦簡善診
候明消息多辨論以醫術精博拜太醫校
尉治黃疸病最爲髙手
【訓み下し】007-1
『晉書』:史脫,性器は沉毅にして,志行は敦く簡なり。診候を善くし,消息を明らかにし,辨論多く,醫術の精博なるを以て,太醫校尉に拜さる。黃疸の病を治すに,最も高手爲(た)り。
【注釋】
○晉書:現存する正史の『晉書』の説明は,「書名。唐房玄齡、褚遂良等奉敕撰,一○三卷,為二十四史之一。其中本紀十,志二十,列傳七十,載記三十」であるが,以下の文は,房玄齡らによる本にはないようである。房玄齡らの『晉書』は,『晉書』成立以前に作られ流布していた18種類の晉の歴史書(総称「十八家晉史」)などを参考にして編纂された。また湯球輯(臧榮緒、王隱、虞預、朱鳳、謝靈運、蕭子雲、沈約、何法盛、陸機等 著)『九家舊晉書輯本』にもないようである。 ○性:人或物自然具有的本質、本能。 ○器:度量、胸懷。才能、能力。 ○沉毅:沉著剛毅。 ○志行:志向和操行。志向和品行。志意得行。 ○敦:質樸、篤厚。誠懇。/原本,闕筆。宋光宗名惇,兼避敦。 ○簡:單純不繁瑣的。大。 ○診候:察視病情。察病候脈,診斷病情。 ○消息:消長,增減;盛衰。變化。徵兆。 ○辨論:辨析論說。把對人進行考查後所作的鑒定加以認真分析。猶議論。 辨,通「辯」。/『太平御覽』『醫說』は「辨」を「辯」に作る。 ○精博:精深博大。 ○拜:任官、授職。授與官職;任命 [offer official post]。 ○太醫校尉:宮廷醫官名。晉朝置,銀印青綬,地位高於太醫令。別有「殿中太醫校尉」。見《宋書·禮志五》。 ○黃疸:中醫學病症名。病人的皮膚、黏膜和眼球的鞏膜都呈現黃色的症狀。通稱黃病。 ○髙手:技藝高超的人。精於詩文寫作或某種技藝的人。/髙:「高」の異体字。
○『太平御覽』方術部・卷三・醫二:「『晉書』曰……又曰:史脫,性器沉毅,志行敦簡。善診候,明消息,多辯論,以醫術精博,拜太醫校尉。治黃疸病,最為高手」。
○『醫說』卷一・三皇歷代名醫・史脫:「史脫,不知何郡人。器性沉毅,志行敦簡,善診候,明消息,多辯論。以醫精專,拯療工奇,拜太醫校尉。治黃疸病,最為高手」。
識典古籍*******************************************************
《晉書》:史脫,性器沉毅,志行敦簡,善診候,明消息。多辨論,以醫術精。博拜太醫校尉,治黃疸病最爲高手。
【AI譯文】
《晋书》记载:史脱,性格深沉坚毅,志向行为淳厚简约,擅长诊断病情,通晓病情变化。经常与人辩论,因为医术精湛。博被任命为太医校尉,治疗黄疸病的技术最为高明。
【AI 1】『晋書』によると、史脱は性格が沈着で意志が強く、志や行動は純朴で簡潔であった。病気の診断に長け、病状の変化をよく理解していた。彼はしばしば人々と議論を交わしたが、それは彼の医術が卓越していたからである。博は太医校尉に任命され、黄疸病の治療技術が最も優れていた。
【AI 2】『晋書』には次のように記されている:史脱は、性格が沈着で意志が強く、志や行動は誠実かつ質素であった。病状の診断に長け、病の変化にも精通していた。医術が優れていたため、人々としばしば議論を交わすことがあった。彼は太医校尉(宮廷医官の役職)に任命され、黄疸病の治療技術において最も卓越していた。
★「以醫術精。博拜太醫校尉」は,「以醫術精博,拜太醫校尉」が正しいと思われる。【AI1】は,「博」を名前として訳している。【AI2】は,「彼は」としている。これについて質問したところ,「とても鋭いご指摘です。ご指摘の通り、「博被任命为太医校尉」の「博」は、「彼は」と訳されている部分に対応していますが、実際には誤訳の可能性があります。この「博」という字は、おそらく誤って入った文字(伝写ミス)であり、本来の意味からすると文脈上「史脱(彼)」を指していると解釈されるべき部分です。」と回答した。
★以下は【AI2】を使用して,句讀を修正した原文から直接日本語に翻譯させたもの:
『晋書』より:史脱は、性格は沈着で剛毅、志と行いは誠実で質素であった。診察と観察に優れ、病の兆候や変化を明察した。医術が広く深いため、しばしば議論を交わした。その医術を評価されて太医校尉(宮中の高位医官)に任ぜられ、黄疸病の治療においては最も優れた名手であった。
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