2025年8月23日土曜日

『歷代名醫蒙求』049-2

     列仙傳馬師皇黃帝時獸醫也善知馬形

    氣生死之診治之愈後有龍下向之垂耳

    張口師皇曰此龍有病知我能已之也乃

    針其脣下及口中以甘草湯飲之而愈又

    數日有龍出造而治之一旦龍負之而去

    不知何所也

    

    【訓み下し】049-2

    『列仙傳』:馬師皇は,黃帝の時の獸醫なり。善く馬の形氣生死の診を知り,之を治して愈やす。後に龍の下る有り,之に向かって耳を垂らし,口を張る。師皇曰わく,「此の龍に病有り。我 能く之を已(い)やすを知るなり」。乃ち其の脣の下及び口中に針し,甘草湯を以て之を飲ましめて愈やす。又た數日にして龍有って出でて造(いた)って之を治す。一旦,龍 之を負(お)いて去る。何(いず)れの所か知らざるなり。

    

  【注釋】049-2

 ○列仙傳:003を参照。 ○馬師皇:神話傳說上古黃帝時醫治馬匹的人。 ○形氣:形和氣。形,指具體物象;氣,指構成宇宙萬物的最根本的物質。形貌和氣質。形體表現的精神。皮肉筋骨中的氣血。指精氣、元氣。 ○垂耳:兩耳下垂。 ○張口:開口。 ○甘草湯:『傷寒論』:甘草湯。【處方】甘草6克。【功效與作用】清熱解毒。治少陰咽痛,兼治舌腫。 ○造:至、到達。 ○而治之:『醫說』作「又數數有龍出其陂〔=池塘、湖泊。『列仙傳』作「波」〕,造而治之」。 ○一旦:忽然有一天。有朝一日。 ○負:以肩背物。 ○何所:何處。


     ○『醫說』卷一・三皇歷代名醫・馬師皇:「馬師皇者,黃帝時獸醫也。善知馬形氣生死之診,治之輒愈。後有龍下,向之垂耳張口。師皇曰:此龍有病,我能已之也。乃鍼其脣及口中,以甘草湯飲之而愈。又數數有龍出其陂,造而治之,一旦龍負之而去,不知所之也(『列仙傳』)」。

     ○『列仙傳』馬師皇:「馬師皇者,黃帝時馬醫也。知馬形生死之診,治之輒愈。後有龍下,向之垂耳張口,皇曰:「此龍有病,知我能治。」乃其下口中,以甘草湯飲之而愈。後數數有龍出其波,告而求治之。一旦,龍負皇而去。師皇典馬,廄無殘駟。精感群龍,術兼殊類。靈虯報德,彌鱗銜轡。振躍天漢,粲有遺蔚。」


識典古籍*******************************************************

列仙傳:馬師皇,黃帝時獸醫也,善知馬形氣生死之診,治之愈。

    【AI譯文】

『列仙传』记载:马师皇,是黄帝时期的兽医,他很擅长通过观察马的形体、气息来诊断马是生是死(的病症),经他治疗的马都痊愈了。

    【AI 1】『列仙伝』には次のように記されています。馬師皇(ばしこう)は黄帝の時代の獣医であり、馬の姿形や呼吸を観察することで、その病状が生死に関わるものかを診断する能力に長けていた。彼が治療した馬はすべて回復した。

    【AI 2】『列仙伝(れっせんでん)』にはこう記されている:馬師皇(ばしこう)は黄帝の時代の獣医であり、馬の体つきや呼吸を観察することで、その馬が生き延びるか死ぬかを診断するのが得意だった。彼が治療した馬はすべて回復した。

後有龍下向之,垂耳張口。

    【AI譯文】

后来有一条龙下来对着他,耷拉着耳朵张着嘴。

    【AI 1】ある時、一匹の龍が彼のもとへ現れた。その龍は耳を垂れ、口を開けていた。

    【AI 2】後になって、一匹の竜が彼のところにやって来て、耳を垂らし口を開けていた。

師皇曰:此龍有病,知我能巳之也。

    【AI譯文】

师皇说:“这条龙生病了,知道我能治好它。”

    【AI 1】馬師皇は「この龍は病気だ。私が治せると分かってやって来たのだ」と言い、

    【AI 2】師皇は言った。「この龍は病気で、私が治せると分かって来たのだ。」

乃針其脣下及口中,以甘草湯飲之而愈。

    【AI譯文】

于是用针在龙的嘴唇下面和口中刺了几下,然后让它喝了甘草汤,它就痊愈了。

    【AI 1】龍の唇の下や口の中に針を打ち、さらに甘草(かんぞう)の薬湯を飲ませた。すると、龍はすっかり回復した。

    【AI 2】それから、龍の唇の下や口の中に何度か針を打ち、甘草湯(かんぞうとう)を飲ませたところ、龍はたちまち回復した。

又數日,有龍出,造而治之。

    【AI譯文】

又过了几天,有龙出现,(马师皇)到龙跟前给它治疗。

    【AI 1】数日後、再び龍が現れた。馬師皇はその龍のもとへ行き、治療を施した。

    【AI 2】数日後、また別の龍が現れ、馬師皇はその龍のところへ行って治療を施した。

一旦,龍負之而去,不知何所也。

    【AI譯文】

有一天,龙驮着他飞走了,不知道去了哪里。

    【AI 1】そしてある日、龍は馬師皇を背に乗せて飛び去った。その行き先は誰にも分からない。

    【AI 2】ある日、その龍が馬師皇を背に乗せて飛び去り、その後どこへ行ったのかは分からなくなった。

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