2025年8月29日金曜日

『歷代名醫蒙求』056-1 

 056宫制三物 許用一味  宮は三物を制し 許は一味を用ゆ (宮泰・許胤宗)

    晉書宫泰幼好墳典雅尚方術有一藝長 

    於己者必千里尋之以此精心善拯諸疾

    於氣尤精制三物散方治喘嗽上氣甚有

    異効丗所貴焉 

    

    【訓み下し】056-1

    『晉書』:宮泰,幼きより墳典を好み,雅(はなは)だ方術を尚ぶ。一藝 己(おのれ)より長ずる者有らば,必ず千里 之を尋ぬ。此れを以て心を精にし,善く諸疾を拯(すく)う。氣に於いて尤も精(くわ)しく,三物散方を制し,喘嗽上氣を治して,甚だ異效有り,世の貴ぶ所なり。 

    

  【注釋】056-1

 ○晉書:007,015を参照。以下の文は房玄齢らの『晉書』には見えないようだ。 ○宫泰:晉代醫家。雅好方術,凡一藝長於己者,必請教之。善療諸疾,擅治喘疾,自擬三物散方治喘咳上氣,有奇效。/宫:「宮」の異体字。 ○墳典:三墳、五典的並稱,後轉為古代典籍的通稱。 ○雅:向來(もとより)。很、甚。 ○尚:尊崇、仰慕。 ○方術:泛指醫學、卜筮、星相等之術。 ○長:善,擅長。專精、擅於。 ○精心:仔細周密。用心;專心。 ○拯:援救、救助。 ○三物散方:『聖濟總錄』卷第一百一十五・耳腫:「治耳腫熱痛,及暴覺腫者,三物散方」。卷第一百二十七・諸瘰癧:「治瘰癧。三物散方」。 ○喘嗽:氣喘咳嗽。 ○上氣:氣喘。『周禮』天官・疾醫:「冬時有漱上氣疾」。鄭玄注:「上氣,逆喘也」。 ○効:「效」の異体字。 ○丗:「世」の異体字。 

     ○『太平御覽』方術部三・醫二:『晉書』曰……又曰:宮泰,幼好墳典,雅尚方術,有一藝長於己者,必千里尋之。以此精心,善極諸疾,於氣尤精。制三物散方治喘嗽上氣,甚有異效,世所貴焉。

     ○『醫說』卷一・三皇歷代名醫・宮泰:「宮泰,不知何郡人。幼而岐嶷,長而聰敏,靜好墳典,雅尚方術,有一藝長於己者,必千里尋之。善診諸疾,療上氣尤異,制三物散方,治喘嗽上氣,甚有異效,世所貴焉〔『晉書』〕」。

    

識典古籍*******************************************************

晉書:宮泰幼好墳典,雅尚方術,有一藝長於己者,必千里尋之。以此精心,善拯諸疾。

    【AI譯文】

『晋书』记载:宫泰自幼喜爱古代典籍,一向崇尚方术,(如果)有在某一技艺方面比自己强的人,必定不远千里去寻访他。像这样精心治疗,就能治愈各种疾病。

    【AI 1】『晋書』によると、宮泰は幼少より古代の典籍を愛し、常に方術を尊崇していた。もしある技芸において自分より優れた者がいれば、必ず千里の道を厭わず訪ね求めた。こうして精魂込めて治療を施せば、あらゆる病を癒すことができた。

    【AI 2】『晋書』よれば、宮泰は幼少の頃から古代の典籍を好み、方術(医術や占術)を尊重していた。自分よりもある技芸に優れた者がいれば、千里の道をも厭わず訪ねて学んだ。このように精力的に取り組んだ結果、さまざまな病を巧みに治療することができた。

於氣尤精制三物散方,治喘嗽上氣,甚有異效,世所貴焉。

    【AI譯文】

于气精心调制出了三物散方,治疗气喘咳嗽、气息上逆,效果特别好,被世人所看重。

    【AI 1】彼は特に気の調整に力を入れ、「三物散方」を精緻に調製し、気喘や咳嗽、気の逆流に対して抜群の効果を発揮し、人々から高く評価された。

    【AI 2】特に「気」の病に精通しており、「三物散」という処方を調製し、喘息や咳嗽、気の上逆などの症状に対して非常に効果があり、世間の人々から高く評価された。


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