2025年10月7日火曜日

『歷代名醫蒙求』095-1

杜公弗効 用成罔昧  杜公は効あらず 用成は罔昧 (杜公・李用成) 

    名醫録五代時江左有杜公年百餘歳善

    治目疾能收竒方當丗呼爲神靈翁𠋩自

    患風赤眼兩臉赤腫時時而發弗能効謂

    靈龜能靈人而不能靈身公能治人而不

    能治己也

    

  【訓み下し】095-1

    『名醫錄』:五代の時,江左に杜公有り,年百餘歲,善く目疾を治し,能く奇方を收む。當世呼んで神靈翁と爲す。復た自(みずか)ら風赤眼を患い,兩臉【瞼(まぶた)】赤く腫れ,時(しば)時(しば)而(すなわ)ち發して,効あること能わず。靈龜は能く人に靈あり,而れども身ずからに靈あること能わずと謂う。公も能く人を治すも,而れども己を治すること能わざるなり。

    

  【注釋】095-1

 ○名醫録:008を参照。 ○五代:(907~960)唐代之後至宋代建國前,接替唐代政權遞邅的五個王朝。 ○江左:古代指長江下游以東的地方,即今江蘇省南部等地。 ○公:對年長或有地位者的尊稱。 ○歳:「歲」の異体字。 ○目疾:眼病。 ○收:獲得、索取。 ○竒方:奇異的方術。/竒:「奇」の異体字。 ○當丗:指當代人。/丗:「世」の異体字。 ○神靈:神奇、不平凡。神異。 ○翁:對男性長者的尊稱。對男性的尊稱。 ○𠋩:「復」の異体字。 ○自:己身。 ○患:得、遭逢。 ○風赤眼:病證名。見『聖濟總錄』卷一百。即目赤爛。 ○臉:面部。「瞼」(まぶた)字であろう。 ○時時:常常。不時、經常。 ○効:「效」の異体字。 ○謂:唐・盧仝『龜銘』:「龜,汝靈於人,不靈於身,致網於津。吾靈於身,不靈於人,致走於塵。龜,吾與汝鄰」。 ○靈龜:神龜。比喻有才之士。 ○能靈:神妙、奇異。應驗。/靈:神妙、奇異。應驗。 ○身:自己。

    

識典古籍*******************************************************

名醫錄:五代時,江左有杜公,年百餘歲,善治目疾,能收奇方,當世呼爲神靈翁。復自患風赤眼,兩臉赤腫,時時而發,弗能效。謂靈龜能靈人而不能靈身,公能治人而不能治己也。

    【AI譯文】

『名医录』记载:五代的时候,江东有一位杜公,年龄一百多岁,擅长治疗眼病,能够收集奇方,当时的人都称他为神灵翁。又自己患上风火赤眼(一种眼科病症),两眼睑红肿,时时发作,不能治好。(人们)说灵龟能够让别人变得灵异却不能让自身变得灵异,王公能够治理别人却不能治理自己。

    【AI 1】『名医録』には次のように記されています。五代の時代、江東に杜公という人物がいた。彼は百歳を超える高齢ながら、眼病治療に長け、珍しい処方を多数収集していた。当時の人々は彼を「神霊翁」と呼んだ。しかし、彼自身が風火赤眼という眼疾を患い、まぶたは赤く腫れ、たびたび再発し、どうしても治すことができなかった。人々は「霊亀は他者に霊力を授けることはできても、自らを救うことはできない。王公は民を治めることはできても、自身を治めることはできない」と語った。

    【AI 2】『名医録』にはこう記されている。五代の時代、江東に杜公という人物がいた。彼は百歳を超える長寿で、眼病の治療に長け、珍しい処方を集めることができたため、当時の人々は彼を「神霊翁(しんれいおう)」と呼んでいた。しかし、杜公自身も「風火赤眼(ふうかせきがん)」という目の病にかかり、両まぶたが赤く腫れ、たびたび発作を起こしては治らなかった。人々はこのことを評してこう言った。「霊亀は他人を霊妙にすることはできても、自分自身を霊妙にはできない。王侯は他人を治めることはできても、自分自身を治めることはできない。」

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