062 脾味傍灌腎粧雙懸(先韻・平) 25 二十オモテ
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脾味傍灌、腎粧雙懸。
(太素經曰、脾藏五味出矣、注曰、脾成五味、資彼五藏、以奉生身也、 又曰、脾者土也、孤藏以灌四傍者也、注曰、孤尊獨也、五行之中土獨為尊、以王四季、脾為土也、其味甘淡、為酸苦辛鹹味液、滋灌四傍之藏、 太素經楊上善注曰、人腎有二、左者為腎、右者為命門、命門者精之所舍也、)
【訓み下し】
脾味傍灌、腎粧雙懸。(脾の味は傍(あまね)く灌ぎ、腎の粧【脏=臟】は雙(ふた)つ懸かる。)
『太素經』に曰わく、「脾藏五味出づ」と。注に曰わく、「脾は五味を成し、彼の五藏を資(たす)け、以て生身を奉(やしな)うなり」。
又た曰わく、「脾は土なり、孤藏以て四傍に灌(そそ)ぐ者なり」と。注に曰わく、「孤は獨(ひと)りを尊ぶなり。五行の中、土のみ獨り尊しと為すは、四季に王ずるを以てなり。脾は土為(た)り、其の味は甘淡にして、酸・苦・辛・鹹の味の液を為(つく)りて、四傍の藏を滋(うるお)し灌(そそ)ぐ」。
『太素經』の楊上善注に曰わく、「人の腎に二有り。左の者を腎と為し、右の者を命門と為す。命門は精の舍る所なり」。
【注釋】
○傍:廣泛、普遍的。側、邊。別的、其他的。通「旁」。 ○灌:澆水。流注 [pour]。 ○粧:「妝」の異体字。ここでは「臟」の異体字「脏」の誤写であろう。 ○雙:兩個;一對。 ○懸:掛、繫。
○太素經曰:出所未詳。 ○脾藏五味出矣:『素問』靈蘭秘典論(08):「脾胃者.倉廩之官.五味出焉」。 ○成:變為。促成。 ○五味:甜、酸、苦、辣、鹹五種滋味。泛指各種味道或調和眾味而成的美味食品。 ○資:供給、幫助。 ○奉:供養 [supply]、侍候。輔助,擁戴 [assist;support]。 ○生身:身體。肉體;肉身。
○又曰:『黃帝內經太素』卷十四・四時脉形:「岐伯曰:脾者土也,孤藏以灌四傍者也」。楊上善注:「孤,尊獨也。五行之中,土獨為尊,以王四季。脾為土也,其味甘淡,為酸苦辛醎味液,滋灌四傍之藏,其脉在關中宮,獨四時不見,不主時也」。
○孤藏:指脾臟。古人用五臟配四時,肝配春,心配夏,肺配秋,腎配冬,獨脾無所配,故稱「孤藏」。藏,通「臟」。/孤:單獨。特出。 ○四傍:四旁。四近,四周〔周圍四面〕。 ○王:興盛、旺盛。通「旺」。
○太素經楊上善注曰:『黃帝內經太素』卷六・五藏精神:「是故五藏主藏精者也」。楊上善注:「人腎有二,左為腎藏,右為命門,命門藏精。精者五藏精液,故五藏藏精」。
○命門:中醫名詞。一般指右腎。 ○命門者精之所舍也:『難經』三十六難曰:「藏各有一耳,腎獨有兩者,何也?然:腎兩者,非皆腎也。其左者為腎,右者為命門。命門者,諸神精之所舍,原氣之所繫也」。
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