2025年9月1日月曜日

『歷代名醫蒙求』059-1 

 孫使醋泥 僧用塳塵  孫は醋の泥を使い 僧は塳の塵を用ゆ (孫光憲・僧道光)

    北夢瑣言火燒瘡無出醋泥甚驗孫光憲

    甞家人作煎餅一婢抱孩子擁爐不覺落

    大炭之上遽以醋泥傅之至曉不痛亦無

    瘢痕是知俗說亦不厭多聞

    

    【訓み下し】059-1

    『北夢瑣言』:火燒の瘡(きず)は醋の泥より出づるは無く,甚だ驗あり。孫光憲 嘗て家人に煎餅を作らしむ。一婢 孩子を抱(かか)えて爐(いろり)を擁す。覺えず大炭の上に落とす。遽かに醋の泥を以て之に傅(つ)く。曉に至っても痛まず,亦た瘢痕無し。是れ知る,俗說も亦た多聞を厭(いと)わざるを。

    

    【注釋】059-1

 ○北夢瑣言:019を参照。 ○火燒:火熱。一種烤餅。一種以麵粉加水做成在火上烤熟,餅上沒有芝麻的餅。 ○瘡:皮膚或黏膜上的潰瘍。創傷、外傷。 ○醋:以米、麥、高粱等釀成,用來調味的酸味液體。 ○泥:搗碎、壓碎調勻像泥狀的東西。/現在,「醋泥」を名に持つ商品がいくつか売られているが,多くは健康食品のようである。 ○孫光憲:(?~968年),字孟文,自號“葆光子”,陵州貴平(今四川省仁壽縣)人。五代時期荊南大臣、文學家。 ○甞:「嘗」の異体字。曾經。 ○家人:家中的人;一家人。僕役。舊時對僕人的稱呼。 ○煎餅:用麵粉與水調成稠糊狀,在平底鍋中攤成薄餅,煎而食之,稱為「煎餅」。/在鏊子上攤勻烙熟的餅。 多用調成糊狀的高粱、小麥麵或小米麵作原料。 ○婢:古代罪犯妻女沒入官家為奴,稱為「婢」。舊稱供使喚的丫頭。如:「婢女」。 ○抱:用手臂摟起。 ○孩子:小孩,兒童。亦指兒子;子女。 ○擁:圍著。環抱 [surround]。護衛 [guard]。 ○爐:供燃燒用的設備、器具。 ○不覺:沒有察覺、感覺不到。不料,意想不到。 ○遽:急忙、迫促。遂、就。 ○傅:擦抹、塗抹。 ○瘢痕:疤痕。創口或瘡口留下的痕跡。 ○俗說:民間流傳的說法。 ○不厭:不嫌;不加以排斥。不憎惡、不厭棄。不厭煩。 ○多聞:見聞廣博,增廣聞見。

    

識典古籍*******************************************************

北夢瑣言:火燒瘡無出醋泥甚驗。孫光憲嘗家人作煎餅,一婢抱孩子擁爐,不覺落大炭之上,遽以醋泥傅之,至曉不痛,亦無瘢痕。

    【AI譯文】

『北梦琐言』记载:被火烧伤的疮伤没有比醋泥更好的治疗方法了,这非常灵验。孙光宪曾经让家人做煎饼,一个婢女抱着孩子靠近炉灶,孩子不小心掉到了一块很大的炭火上面,(婢女)急忙用醋和泥涂抹(孩子的烫伤处),到天亮(孩子)都不觉得痛,也没有留下疤痕。

    【AI 1】『北夢瑣言』には以下のように記されています。火傷の治療法として、酢と泥を使った方法より優れたものはない。これは非常に効果的である。孫光憲が家族に煎餅を作らせた際、一人の侍女が子供を抱えて炉の近くにいた。その子供が誤って大きな炭火の上に落ちてしまった。侍女は慌てて酢と泥を混ぜたものを火傷した箇所に塗った。すると、夜が明けるころには痛みを感じることもなく、傷跡も残らなかった。

    【AI 2】『北夢瑣言』には次のように記されています:火傷による創傷には、酢と泥を混ぜた「酢泥(さくでい)」より効果的な治療法はなく、非常によく効くものである。孫光憲(そんこうけん)はかつて家人に煎餅を作らせていたとき、ある婢女(はしため)が子どもを抱いて炉のそばに近づいた。すると子どもが誤って大きな炭火の上に落ちてしまった。婢女はすぐに酢と泥を混ぜてその火傷に塗りつけたところ、夜が明けるまで子どもは痛がることもなく、火傷の痕も残らなかった。

是知俗說亦不厭多聞。

    【AI譯文】

由此可知,民间的说法也不应厌烦多听。

    【AI 1】このことからも、民間の言い伝えを軽んじるべきではないことが分かる。

    【AI 2】これにより、民間の言い伝えも軽んじることなく、耳を傾けるべきだということがわかる。

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