2025年9月18日木曜日

『歷代名醫蒙求』076-1

 子雲施人 鄧訓縛胡  子雲は人に施し 鄧訓は胡を縛る (夏侯天師子雲・鄧訓)

    眞境録夏侯天師名子雲親植芝蘭於藥

    圃自言古聖以上藥養神中藥養性下藥

    遣病可使人神靈可使人性明可使人病

    愈常施藥於𫑮市皆隨人淺深而遇之

    

  【訓み下し】076-1 

    『真境錄』:夏侯天師,名は子雲。親(みずか)ら芝蘭を藥圃に植う。自ら言う:「古聖は上藥を以て神を養い,中藥もて性を養い,下藥もて病を遣(や)る。人の神をして靈たらしむ可く,人の性をして明たらしむ可く,人の病をして愈やしむ可し」。常に藥を廛市に施し,皆な人の淺深に隨って之を遇す。

    

  【注釋】

 ○眞境録:宋・鄧牧撰『大滌洞天記』序:「宋政和間唐子霞作」。 ○夏侯天師名子雲:夏侯子雲,唐代著名道士,其字不詳,因從峨眉山來,人亦稱峨嵋道人。 ○親:本身直接參與處理。 ○芝蘭:芝、蘭為兩種香草。比喻人德操、才質的美好。 ○圃:種植蔬菜、花卉或瓜果的園地。 ○古聖:古代的聖人。 ○上藥:療效極高的上等藥物。指仙藥。『神農本草經』卷三:「上藥令人身安命延,昇天神仙,遨遊上下」。 ○養神:保養精神。休養精神。 ○中藥:平和的藥物。三國魏・嵇康『養生論』:「故神農曰:‘上藥養命,中藥養性’者,誠知性命之理,因輔養以通也」。 ○養性:謂修養身心,涵養天性。養生。性,通「生」。保養身體。保養生命;維持生計。攝養身心使長壽。 ○下藥:下品藥物。與上藥、中藥相對。 ○遣病:『黃帝內經経太素』卷19・設方・知鍼石:「三曰知毒藥……」。楊上善注:「藥有三種:上藥養神,中藥養性,下藥療病」。/遣:排解、消除。 ○神:人的精氣或注意力。 ○靈:神妙、奇異。機敏、不呆滯。美好、善。 ○人性:人類所具有而異於其他動物的本性。人類通常的情感理性。 ○施藥:施捨〔將財物送人,布施恩德〕藥物。 ○𫑮:「鄽・㕓・廛」の異体字。店鋪。 ○市:進行買賣、交易物品的地方。 ○淺深:深和淺。後泛指深度。形容事物的強弱、大小、輕重。病状の軽重。 ○遇:對待。

     ○陳葆光『三洞群仙錄』卷十四:『真境録』:夏侯天師名子雲,親植芝蘭於藥圃,自言:古聖以上藥養神,中藥養性,下藥遣病,可使人神靈,可使人性明,可使人病愈。故常施藥於鄽市,皆隨人淺深而遇之。其藥圃詩云:緑葉紅英遍,仙經自討論。偶移嵓下菊,鋤斷白雲根。師羽化一日,有樵者窺圃中。見師鞭乘一獸,似虎非虎,不可識,入東山去,其疾如風矣。

     ○『洞霄圖志』夏侯天師:夏侯子雲,不詳其字,從峨眉山來,年二十,狀貌甚古,投司馬天師門下,夙興夜寐,勤侍巾盥,凡十數年,未嘗一日怠缺。與物無競,不屑世務,其師愛之如子。及師羽化,乃於大滌山中築藥圃,種芝術之屬。嘗言:古聖人以上藥養神,中藥養性,下藥遣病,可使人神靈,可使人性明,可使人病愈。有藥圃詩云:「緑葉紅英遍,仙經自討論。偶移岩畔菊,耡斷白雲根。」好作詩,輒棄其稿,故罕有傳者。或縱神游目,熙熙自得,歸院則掩户,經日,寂無所聞。有隣院道士窺見一草衣人同坐,亦瞑目不語。至暮,啓關伺之,則無所見。天復中,乘異獸歸隱東峰,不知所在。贊曰:司馬之門,入室者希。峨眉山人,狀貌魁奇。赬甲紺芽,黄精紫芝。采采餘閒,臨流咏詩。異獸可馭,東峰何之?千古莫識,誰爲草衣。

     ○『神農本草經』:上藥一百二十種為君,主養命以應天,無毒,多服久服不傷人,欲輕身益氣不老延年者,本『上經』。中藥一百二十種為臣,主養性以應人,無毒,有毒,斟酌其宜,欲遏病補虛羸者,本『中經』。下藥一百二十五種為佐使,主治病以應地,多毒,不可久服,欲除寒熱邪氣、破積聚、愈疾者,本『下經』。

識典古籍*******************************************************

真境錄:夏侯天師名子雲,親植芝蘭於藥。圃自言:古聖以上藥養神,中藥養性,藥遣病,可使人神靈,可使人性明,可使人病愈。

    ★「藥。圃」に問題あり。AIによる日本語翻訳は,補正して訳している。AIに日本語訳させると,全般的に句読点や誤字も勘案して調整されることが多い。たとえば,「曰」「日」などは,前後関係から適切に判断されることが多い。これは,機械翻訳との大きな違いである。

    【AI譯文】

『真境录』记载:夏侯天师名叫子云,亲自在药圃种植芝兰。圃自己说:‘古代的圣人用上等的药来调养精神,用中等的药来调养心性,用下等的药来祛除疾病,可以使人精神灵敏,可以使人的心性聪慧,可以使病人痊愈。’

    【AI 1】『真境録』によると、夏侯天師(名は子云)は薬園で芝蘭を自ら栽培していた。彼は次のように語った。「古の聖人は、上等の薬を用いて精神を養い、中等の薬で心性を整え、下等の薬で疾病を取り除いていた。それによって人は精神を鋭敏にし、心性を聡明にし、病を治癒できるのだ。」

    【AI 2】『真境録』によると、夏侯天師(かこうてんし)の名は子雲(しうん)といい、自ら薬草園で芝蘭(しらん/香り高い薬草)を栽培していた。彼はこう語った:「古代の聖人は、上等な薬で精神を養い、中等の薬で心の性質を整え、下等の薬で病を取り除いた。そうすることで、人は精神が鋭くなり、心性が聡明になり、病人は癒えるのだ。」

常施藥於𫑮市,皆隨人淺深而遇之。

    【AI譯文】

他经常在𫑮市上施舍药物,根据每个人病情的轻重来治疗。

    【AI 1】彼は𫑮市で薬を施し、人々の病状の軽重に応じて適切な治療を施していた。

    【AI 2】彼はよく𫑮市(市場)で薬を施し、人々の病状の軽重に応じて治療を行った。

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