2025年9月25日木曜日

『歷代名醫蒙求』083-1

 玄俗治殃 倉公決疑  玄俗 殃を治し 倉公 疑を決す (玄俗・倉公)

    列仙傳玄俗者莫知其姓自言河澗人常

    食巴豆雲母賣藥於都市七元一錢爲人

    治病河澗王病買藥服之下蛇十餘頭王

    問其病源藥性玄俗曰王病乃六七丗餘

    殃非王今所知也

    

  【訓み下し】083-1

    『列仙傳』:玄俗なる者は,其の姓を知ること莫し。自ら河澗の人と言う。常に巴豆・雲母を食らい,藥を都の市に賣ること七元一錢。人の爲に病を治す。河澗王 病み,藥を買って之を服す。蛇を下すこと十餘頭。王 其の病源と藥性を問う。玄俗曰わく,「王の病は乃ち六七世の餘殃にして,王の今 知る所に非ざるなり」。


  【注釋】083-1

 ○列仙傳:003を参照。 ○玄俗:西漢醫生。河間(今屬河北)人。『歷代名醫蒙求』載其常食巴豆等品,並賣藥於市,云能治百病。嘗以藥於市上治患者,下「蛇」(當指腸寄生蟲)十餘條。 ○河澗:『列仙傳』作「河間」。河間郡:漢河間國。治樂城。卽今直隸獻縣治。河北省獻縣。 ○巴豆:植物名。大戟科巴豆屬,常綠小喬木。葉互生,卵形,細鋸齒緣。夏季開淡黃小花,頂生總狀花序。蒴果橢圓形,三裂,種子白色,橢圓狀。種子可榨油,葉、根、莖有猛瀉作用。也稱為「巴菽」、「猛樹」。 ○雲母:是一種造岩礦物的統稱。成分為含鈉、鉀、鎂、鐵與鋁等的片狀矽酸鹽。有良好解理,可剝裂如紙,能耐高溫,絕緣性佳,是重要的電氣絕緣材料。多產於花崗岩及偉晶岩中。也稱為「雲精」。 ○都市:都城中的集市。城市。 ○元:通「丸」。 ○治病:治療疾病,使恢復健康。 ○服:吃、進食。『禮記』曲禮下:「醫不三世,不服其藥。」 ○丗:「世」の異体字。 ○餘殃:遺留的災禍。留下禍害;後患。『易經』坤卦:「積不善之家,必有餘殃。」 

     ○『醫說』卷一・三皇歷代名醫・玄俗:「玄俗者,莫知其姓字也。自言河間人。恒食巴豆・雲母,賣藥於都市,為人治病。河間王買藥服之,下蛇十餘頭。王問其病源。俗云:王病乃六世餘殃,非王所知也。緣王常放乳鹿,仁感天心,故遭俗爾。王欲以女妻之,俗夜亡去,不知所之。後有人見於常山之下焉(『列仙傳』)」。

     ○『列仙傳』玄俗:玄俗者,自言河間人也。餌巴豆,賣藥都市,七丸一錢,治百病。河間王病瘕,買藥服之,下蛇十餘頭。問藥意,俗云:「王瘕,乃六世餘殃下墮,即非王所招也。王常放乳鹿,憐母也,仁心感天,故當遭俗耳。」王家老舍人自言:「父世見俗,俗形無影。」王乃呼俗日中看,實無影。王欲以女配之,俗夜亡去。後人見於常山下。……


識典古籍*******************************************************

列仙傳:玄俗者,莫知其姓,自言河澗人。常食巴豆、雲母,賣藥於都市,七元一錢,爲人治病。河澗王病,買藥服之,下蛇十餘頭。王問其病源藥性。玄俗曰:王病乃六七世餘殃,非王今所知也。

    【AI譯文】

『列仙传』记载:玄俗,没有人知道他的姓氏,他自己说是河涧人。他经常吃巴豆和云母,在都市里卖药,七枚钱卖一剂,给人治病。河间王生病,买了药服用,泻下了十多条蛇。国王问他病因和药性。玄俗说:“大王您的病是六七代之前遗留下来的灾祸,不是大王您现在所能知晓的。”

    【AI 1】『列仙伝』によると、玄俗は姓が不詳であり、自ら河涧の出身だと語っていた。彼は常に巴豆と雲母を食し、都市で薬を売っていた。薬は一剤七枚の銭で、人々の病を治療していた。あるとき、河間王が病にかかり、玄俗の薬を購入して服用すると、十数匹の蛇を体外へ排出した。驚いた王が病の原因と薬の効能を尋ねると、玄俗は次のように答えた。「大王の病は六、七代前からの災厄の名残であり、今の大王が知り得るものではありません」と。

    【AI 2】『列仙伝』によると、玄俗(げんぞく)という人物がいたが、姓は不明で、本人は自らを「河涧(かけん)の人」と称していた。彼は普段から巴豆(はず/下剤として使われる毒性の強い豆)と雲母(うんも/鉱物の一種)を常食とし、町中で薬を売っていた。薬は一剤七文(ななもん)で、人々の病を治していた。あるとき、河間王(かかんおう)が病にかかり、玄俗の薬を買って服用したところ、十数匹の蛇を下して排出した。国王が病の原因と薬の効能について尋ねると、玄俗はこう答えた。「大王のご病気は、六、七代前からの因縁によるもので、今の大王にはその理由を知ることはできません。」

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